中小企業のデジタル化は遅れています メーカー、製造業 ⑩
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
メーカー、製造業⑩ 工場内のカメラ設置
ここ数年、「バイトテロ」を筆頭に、
従業員が職場でとんでもない行為をして動画配信する、
あるいは、作為的な「異物混入」で事件を起こす、
といった例が増えています。
人が働いている以上、何が起こるかわからない、
と思っておいたほうがよい時代なのです。
このような時代に対応するべく、
悪意ある行為の抑止力として、
工場内のあちらこちらにカメラを設置し、
記録できるようにしている工場も増えてきました。
しかし、工場だけでなく、
店舗や施設でも、カメラ設置は導入時に嫌がられます。
「監視されているようでイヤだ。」という意見です。
とはいえ、その記録を見て常日頃からチェックを
入れるわけでもないので、導入すれば、
そのような意見は消えてゆきます。
ドライブレコーダー同様、危機管理のためのカメラなのですから、
「ライン内にカメラを設置することで、作業改善をやりやすくなりました。」
との意見をある工場でお聞きしました。
カメラを設置すれば、人の動きがよくわかります。
・手待ちが起こる
・余計な運搬がある
・効率の悪い動きをしている
・安全を害する危険な行為をしている
・決められたルールが形骸化している
などなど。
普段は発生しないが、工場内が忙しくなると発生している、
といったようなことが見えてきたのです。
「最近は定期的にライン内の作業動画記録をチェックして、
不具合があるところの是正に役立てています。」
とのことだったのです。
かつて改善といえば、
改善スタッフがストップウォッチと記録ボードを持ち、
現場につきっきりで現状認識を行っていました。
20年前なら、カメラでの記録はまだまだコストが
大きくかかることだったのです。
しかし、カメラやデータ保管のコストも、
今や大幅に下がりました。
遠隔操作やズーム、音声収録も、容易になりました。
改善の方法も、カイゼンされているのです。
まずは気になるラインからでも、
カメラを設置して、作業効率を確認してみてはいかがでしょうか。
(古山喜章)
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