中小企業のデジタル化は遅れています 管理部門業務②
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
管理部門業務② 各種届出書のデジタル管理
会社には、さまざまな届出書が存在します。
結婚届、離婚届、出産届、死亡届、転居届、有給申請など、
賃金や休日管理、福利厚生に関連するものが多くあります。
中小企業におけるこれらの届出書は、
いまだ紙で対応しているケースが多いです。
総務でさえ頻繁に使う書式ではないので、
紙だとどこにあったのか、思い出したり探したりします。
本部以外の各拠点では、なおさらです。なので概ね、
「結婚届はどこにありますか?」
など、本部に連絡が入ります。
お互いに手間がかかるだけです。
そして、本人に渡したものの、
記載された文書がなかなか帰ってこない、ということも多く、
結局、改めて本人に電話で連絡を取ったりします。
提出されたあとも、保管が手間です。
届出書ごとにファイルに閉じたりしますが、
おそらく9割以上は、二度と見ることはありません。
手間と保管場所をとるだけです。
とにかく非効率なのです。
各種届出は、社内のクラウドで電子化したものを申請
してもらうか、メールでやりとりして、
電子保存すればよいのです。
するとここでも、
「本人の捺印はどうすればよいでしょうか?」
という質問が出てきます。
とかく日本は捺印文化に洗脳されているのです。
各種届出書に、捺印などなくても問題ありません。
「それだと本人が書いたという証拠になりますか?」
と言われたことがあります。
しかし、誰が押したかわからない認印よりも、
個人を特定できるアドレスやIDから申請された届出書の
ほうが、よほど本人特定性が高いのです。
捺印など、不要なのです。
PCやスマホによる、さまざまな会員登録は、
内容変更も含めてすべて各自ですませているはずです。
動いているのは申請する本人と、システムだけです。
社内の各種届出書も、そうすべきなのです。
社内規程などと同じ仕組みで、届出書も閲覧や申請が可能です。
グループウェアを使った社内規定の閲覧ができたなら、
次は各種届出書のデジタル化に、着手してほしいのです。
(古山喜章)
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