中小企業のデジタル化は遅れています 管理部門業務⑩
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
管理部門業務⑩ 稟議書のデジタル化
紙の稟議書を回覧している、
という中小企業はまだまだあります。
すでに電子化している会社にすれば、
「いまどきそんなアナログでやっているんですか?」
と思われるかもしれません。
しかし実際に、存在するのです。
紙の稟議書で起こることは、今も昔も変わりません。
「早く回覧しないと決済が間に合わない!」
「稟議書がどこで止まっているかわからない!」
「部長が出張中で、稟議書が停滞しています!」
「稟議書が行方不明になったので、もう一度最初から回覧をお願いします!」
「差し戻したはずなのに、修正されずに回覧されている!」
「去年に買った大型設備の稟議書を見せてほしい!」 等々。
私も総務担当をしていたころ、
稟議書で何かトラブルや要望事項が発生するたびに、
稟議作成者が総務にきて、その都度、手を取られていました。
結局、総務で稟議書を一元管理しており、
他の誰も触りようがないのですから、総務が動くしかなかったのです。
とにかく、時間がかかり、効率が悪いのです。
この10年ほどの間に、
インターネットを使った文書回覧のシステムが、
中小企業にも浸透してきました。
順次回覧し、承認の電子スタンプもある、
いわゆる、ワークフローシステム、というものです。
サイボウズやキントーンなど、
グループウェアを運用している会社なら、
付随して使用可能なシステムです。
稟議書がどこで停滞しているのか、
どのようなコメント・意見が記載されたのか、
などが運用する者の間で常時共有できます。
なので、どこで停滞しているのか、など調べる必要がなくなります。
承認が遅れていれば、
メールで知らせて急いでもらうこともできます。
総務担当にすれば、これらのことだけでも大助かりです。
実際、運用すればそう難しいものではありません。
慣れるまでの不安だけです。
加えて、紙なら保管という業務も伴います。
年度ごとなど、ファイルに綴じて保管します。
作業も大変ですが、保管場所も必要になります。
当然、廃棄作業もあります。
とかく紙の資料は、総務の悩みのタネなのです。
なんの付加価値も伴わないそのような業務を放置することなく、
稟議書はデジタル管理できるように、してほしいのです。
(古山喜章)
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