中小企業のデジタル化は遅れています 管理部門業務⑦
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
管理部門業務⑦ 動画と音声を記録できる部屋を作っておく
ある会社で、会議室の一室にカメラとマイクを取り付け、
動画と音声の記録をできるようにしていました。
どうしてそうすることになったか尋ねると、
「うちの会社では、クレームから大きなトラブルに発展することも
過去に度々あったので、用心のためにこの部屋を作りました。」
と言われました。
実際、クレーム対応では必ずその部屋を活用し、
重宝しているということなのです。
ある日、「あの部屋をパワーアップしました。」とお聞きしました。
その理由を尋ねると、
「税務調査を受けることになったので、
カメラはズームできるようにし、音声収録の精度も上げました。」
と言うのです。
どんな効果があったのか、お聞きしました。
「経営陣は別室のモニターで、調査内容を随時チェックしてました。
ズーム機能もあるので、調査員がどの資料をチェックしているのか、
何を話しているのか、よくわかったみたいです。
その内容にあわせて、
見られるかもしれない資料を事前にチェックしたりしてました。」
と言うのです。恐るべき対応力です。
本来はこのような目的で作った部屋ではないのですが、
ことのほか役立ったようです。
やはり、何を調査しているのかが、
リアルタイムでわかるというのはありがたく、
スムーズに対応することができたようです。
もちろん、調査員は記録の事実を知りませんし、
想定さえしていなかったと思われます。
今後は、税務調査時の動画が出まわったり、
部屋のカメラチェックを受けたりする時代に、
なるかもしれません。
自動車に関しては、ドライブレコーダーが普及したものの、
部屋の中の対話記録、というのは案外進んでいません。
トラブル対応などの面においても、
そのような部屋を確保しておくことが、
これからの時代には必要になってきそうなのです。
(古山喜章)
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