中小企業のデジタル化は遅れています 管理部門業務⑭
世間ではAI、IoTの記事があふれています。
が、中小企業ではまだまだ、
それ以前のデジタル技術の活用が、遅れているのです。
管理部門業務⑭ 基幹システムを見直す
中小企業では、1990年代前半頃に導入した
基幹システムを今も運用している、というケースが多いです。
その代表選手が、IBMのAS400シリーズです。
社内にサーバーを設置する、いわゆる、オフコンです。
私もその当時、以前の勤め先で導入に関わり、
その後の運用もしておりました。
受発注、給与、財務管理などでAS400を活用しておりました。
その当時はインターネットもなく、
オフコンは最先端のコンピューターシステムだったのです。
90年代後半に入ってインターネトが始まっても、
まだまだその地位は揺るぎませんでした。
しかし、2000年代に入り、通信技術の発達とともに、
インターネットを活用するクラウド型サーバーが現れ、
状況が一変してきました。
パスワードさえあれば遠隔地でも簡単に接続でき、
災害リスクも分散できるクラウド型の基幹システムへと、
大企業は先行して移行してゆきました。
取り残されたのは、中小企業です。
「基幹システムを変えるのは大変でしょ!」
「銀行もシステムトラブルを起こしているじゃないですか。」
「結構お金がかかりますよ!」
「今のシステムと併用する期間が必要なので、割高になります!」
「変えたからといって、業績に繋がらないじゃないですか!」
など、なんだかんだ言いながら、先延ばしになってきたのです。
しかし、クラウド型サーバーシステムの流れは止まりません。
新たに事業を始める会社で、
オフコンを使う会社など、ないのです。
オフコンの時代遅れはよりいっそう、進んだのです。
で、ここ数年でようやく中小企業でも、
基幹システムを見なおします、という事例を、
お聞きする機会が増えてきました。
確かに簡単には変えれないし、コストもかかります。
完全移行には、一年間くらいかかると思います。
しかし、旧型のオフコンでは今や、取り残される一方なのです。
それに、今はシステム導入費も、
特別税制で即時償却が可能です。
導入時に全額、減価償却費を計上できるのです。
今のところ、この特別税制は、
2021年3月末までとなっています。
その後も継続するかは、未定なのです。
今から基幹システム見直しに入っても、
おそらく本格導入は一年後くらいになるはずです。
ならば、遅れている会社は、
すぐにでも手をつけてほしいのです。
(古山喜章)
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