会社を解散します⑧
前回のつづきです。
少数株主といえども、20%の株式を保有する
Aさんの株式買取の話です。
Aさんとの関係は、良好です。
ただし、いざ株式を買い取らせてほしい、
というのは、当事者からしたら色々と考えてしまうものです。
私は、社長に伝えるべきポイントを挙げました。
①経営環境の変化に伴って、
4年ほど前から事業を縮小せざるを得ない状況になっていること
②長年株式を保有してもらったことの感謝
③買取金額をケチらないこと
Aさんの父親は、当初1株500円で出資しており、
Aさんには長年に亘りご支援いただいたことを考慮して、
出資額の2倍である1株1,000円での買取りを提案しました。
④今後については不透明な状況にあり、
現在であれば、上記金額での買取りができること
⑤今回の株式売却に際して、所得税が発生する。
所得税法上は、今回の会社からの支払は、
Aさんへの配当金扱いとなり、
それに伴い支払金額に応じた所得税を源泉徴収する必要があること
今回の場合は、この5つです。
真実かどうか、というのはあまり関係なく、
とにかく誠意を見せて、気持ちよく売ってもらうことです。
もともと1株500円なのに、
1000円で買い取るのですか?
とケチる方がいますが、ここはケチらないようにしてほしいです。
損して得とれ
少数株主の買取は、まさにこの言葉が当てはまるのです。
(福岡雄吉郎)
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