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2020年3月11日 (水)

なぜ、ホールディングスをつくるのか?⑤

前回までは、ホールディングスのメリットをご説明しました。

そこで、今回は、ホールディングスのデメリットを

2つご紹介します。

 

(1)なわばり意識が生まれる

(2)仏作って、魂入れず、になりがち。

 

(1)当然ながら、

ホールディングスの下に各社がぶら下がり、

業績を比較されるため、

「他のグループ企業に負けたくない。」

と対抗意識が芽生えます。

 

競争という意味では、健全なのですが、

この意識が強すぎると、縄張り意識につながります。

結果的に、グループの利益よりも、自分たちの利益を最優先する形になり、グループ全体の経営力UPにつながらない、

いうことになってしまいます。

 

(2)ホールディングスを設立すると、

多くのケースでは、そのホールディングスは、

各会社から指導料を受け取ります。

そうして、ホールディングスの収益を作ってゆくのです。

 

このとき、ホールディングスの役割が

中途半端になってしまうと、

「なんだ、ホールディングスは大して仕事していないのに、

高い指導料を取りやがって!」となってしまいます。

 

ホールディングスの実際の役割としては、

◆グループとしての理念、経営戦略、方針策定

◆人事組織、管理機能(計画、予算策定)

◆資金コントロール(資金調達、内部吸上げ)

◆内部監査(業務監査、会計監査、品質監査)

などです。

 

こうした機能をしっかりと果たせるように、

ホールディングスの設計を踏み込んで行う必要があるのです。

 

(福岡雄吉郎)

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