なぜ、ホールディングスをつくるのか?⑤
前回までは、ホールディングスのメリットをご説明しました。
そこで、今回は、ホールディングスのデメリットを
2つご紹介します。
(1)なわばり意識が生まれる
(2)仏作って、魂入れず、になりがち。
(1)当然ながら、
ホールディングスの下に各社がぶら下がり、
業績を比較されるため、
「他のグループ企業に負けたくない。」
と対抗意識が芽生えます。
競争という意味では、健全なのですが、
この意識が強すぎると、縄張り意識につながります。
結果的に、グループの利益よりも、自分たちの利益を最優先する形になり、グループ全体の経営力UPにつながらない、
いうことになってしまいます。
(2)ホールディングスを設立すると、
多くのケースでは、そのホールディングスは、
各会社から指導料を受け取ります。
そうして、ホールディングスの収益を作ってゆくのです。
このとき、ホールディングスの役割が
中途半端になってしまうと、
「なんだ、ホールディングスは大して仕事していないのに、
高い指導料を取りやがって!」となってしまいます。
ホールディングスの実際の役割としては、
◆グループとしての理念、経営戦略、方針策定
◆人事組織、管理機能(計画、予算策定)
◆資金コントロール(資金調達、内部吸上げ)
◆内部監査(業務監査、会計監査、品質監査)
などです。
こうした機能をしっかりと果たせるように、
ホールディングスの設計を踏み込んで行う必要があるのです。
(福岡雄吉郎)
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