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2020年3月10日 (火)

埋蔵金が動き出しています

法人保険の代理店の方に最近の状況を伺いました。

「すぐに解約して返戻金を手元にほしい、

 解約返戻金の枠までの借入れをしたい、

 という依頼と申込が増えています。」

とのことでした。

 

ウイルスの影響を少なからず受けている経営者が、

先行きの見えないなか、埋蔵金に手を付け始めたのです。

「新たな契約状況はどうですか?」と伺うと、

「契約しかけていた案件が先延ばしになった、

 というのが多いです。」

とのことです。

 

ちょうど一年前、全額損金保険がなくなりました。

その直前、かけこみで契約したものの、

保険で先延ばしした利益の出口をどうするのか、

と多くの経営者が悩まれていました。

ところが、保険代理店に聞くと、

「“全損保険を全額解約しても、税前利益が赤字かもれない”

 という方が増えてきました。

 一年前の悩みがウソのようです。」

との声です。

 

しかし、キャッシュフローの観点で考えればやはり、

今、保険解約金など、埋蔵金を使われている会社は、

利益を先延ばしにしておいてよかったのです。

保険契約や減価償却の即時償却など、

何らかの節税策を打っていなかったら、

稼いだキャッシュはその都度、税金で流出し、

埋蔵金はゼロです。

そのうえでこの難局を迎えていたら、

資金繰りはもっと厳しい状況に追いやられているはずなのです。

「埋蔵金があって助かった。」

と感じている経営者は、少なくないはずです。

 

だから、

打てる節税策は最大限に活用しておくべきなのです。

生命保険の解約に関して言えば、

全額解約せずとも、部分解約も可能です。

部分解約で埋蔵金を入手し、

支払い保険料を減額すれば、コスト負担も下がります。

 

減価償却に関しても、

「普通に償却しても結局は即時償却と同じですよ。」

などと言う税理士の発言はやはり、

経営実務を知らない、理屈上のたわごとなのです。

経営は理屈じゃなく、実際なのです。

マサカの坂に備えるのが、ICO式の経営実務なのです。

 

(古山喜章)

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