資金が足りるか、心配です⑤
前回ご説明した資金繰り表を使って、
資金予測を立てました。
経費を2ずつ削っても、
資金はショートしてしまいます。
そこで、④新たに借入を行うことを検討します。
では、借入はいくらくらい必要でしょうか?
改めて、前回作った資金繰り表を見てみます。
この資金繰り表では、
今年の10月に資金が一番不足します。
表の一番下の10月が▲7で一番少ないですね。
なので、これから借りるとしたら、
この10月時点でいくらくらいあればよいか、
を予想して借入額を決めるのがよいでしょう。
この会社の平常時の必要預金残高を、
「50」とした場合を考えてみます。
6月には、「37」になってしまいますから、
5月中に借りる、ということになります。
いくら借りるか?ですが、
この会社の場合は、「60」になります。
5月に60借りた場合の資金繰り表は、次の通りです。
ちなみに、本来、60借りたらすぐにこの分の返済を
スタートさせなければいけませんが、
日本政策金融公庫のコロナ対策特別融資を使えば、
最大5年間は、借入元本を据置できます。
つまり、返済は、5年間待ってもらえる、ということです。
これを見ていただくと、10月の預金残高は、「53」になり、
最低限必要な預金残高は確保できます。
実際には、こんな単純な話ではありませんが、
一つの考え方として知っておかれるとよいと思います。
(福岡雄吉郎)
« 生命保険会社からの貸付利用の勘違い | トップページ | 手元資金を確保しなさい① »
「財務・会計・キャッシュフロー」カテゴリの記事
- 補助金・助成金・税優遇を活用しなさい①(2024.09.17)
- 倒産防止共済の駆け込み解約&再加入が進んでいます(2024.09.09)
- その固定資産、稼いでいますか⑤(2024.09.06)
- その固定資産、稼いでいますか④(2024.09.05)
- その固定資産、稼いでいますか➂(2024.09.04)
コメント