手元資金を確保しなさい⑥
どこまでこの状況が続くのかわからない今、
経営者はとにかく今、手元資金を確保することに
対策を講じる毎日なのです。
⑥借りまくっていた会社はどうなっているのか
「必要のない借入金はするな!」と、常々申し上げています。
借入金をしてまで現預金を膨らませている経営者に、
なぜなのかお聞きすると、概ね、
「イザというときのために」
という返事が返ってきます。
経営指導の書籍でもここ数年、
「借りれるだけ借りなさい!」とか「借りたら返すな!」
など、低金利の今こそ、思いっきり借りておけ!
といった内容のものが目立ちました。
しかし今このとき、
そのような内容を真に受けて、
借りまくっていた会社は、どうなっているでしょうか?
借りれるだけ借りているのだから、
これ以上、借りることはできないはずです。
かといって、借りれるだけ借りたお金が、
そのまま現預金として残っているか、
といえば、そうでもないと思うのです。
中小企業の社長は、会社の預金口座に、
それが自前のお金だろうと、借りたお金であろうと、
あれば気持ちが大きくなってしまいます。
財布のひもが緩むのです。
イザというときのために借りたお金が、
全部なくなりはしないものの、
大きく目減りしてしまうのです。
世の中、そんな理屈どおりにいかないものなのです。
だから、借りれるから借りる、というのではなく、
必要なときに、必要なだけ借りる、
といういわゆる、ジャストインタイムの発想で、
銀行からの調達を行ってほしいのです。
必要以上の借入れは結局、ムダな支出のもとなのです。
で、そのときのために、
自己資本比率を高め、営業利益を維持し、
強い銀行交渉ができるよう、
決算書を整えておいてほしいのです。
(古山喜章)
« コロナの後がどうなるか? | トップページ | だから言ったじゃないの! 其の1 安全性の指標 自己資本比率を高めよ キャッシュリッチな会社を作れ »
「危機管理」カテゴリの記事
- 新型コロナに関する従業員への見舞金は非課税です(2020.05.28)
- 手元資金を確保しなさい⑦(2020.05.19)
- 手元資金を確保しなさい⑥(2020.05.15)
- 手元資金を確保しなさい⑤(2020.05.12)
- 予想がつかないマサカの坂(2020.05.11)
« コロナの後がどうなるか? | トップページ | だから言ったじゃないの! 其の1 安全性の指標 自己資本比率を高めよ キャッシュリッチな会社を作れ »
コメント