TIBOR(タイボ)金利が急に下がってきました
新型コロナの影響で、タイボ金利が急下落しました。
5月18日以降、3日連続で下落したのです。
現時点の最新状況は、5月22日の0.04091%です。
このような状況です。(図をクリックしてご覧ください)
銀行金利の交渉は、
“タイボ+スプレッドで申し入れなさい。”
と言い続けています。
TIBOR(タイボ)は、
東京の銀行間で日々、お金の貸し借りをする際の金利です。
Tokyo Interbank Offered Rate の頭文字をとったものです。
「東京銀行間金利」と言います。
2月下旬以降のコロナショック後、
タイボ金利がどうなるのか、気になっていました。
資金需要が高まることで、上昇するのではないか、
と危惧していました。
それでもあまり大きな変動がなく、5月半ばまでは、
0.07%前後で推移していました。
ところが、5月18日以降、大きく動き出したのです。
日に日に下がっていったのです。
タイミングとしては、日銀が“市場にどんどんお金を供給する!”
と言い始めた矢先のことでした。
5月18日から20日まで、3日連続で下落したのです。
ここまでの急下落は、マイナス金利導入以来のことです。
過去2年を振り返っても、最低のタイボ金利なのです。
“金利が急上昇してハイパーインフレがくる!”
などと、やたら不安をあおるだけの評論家もいますが、
現実にはこのとおりなのです。
タイボ金利を使って融資を受けていた会社は今、
金利低下の恩恵を受ける形になっているのです。
コロナショックに陥り、手元資金を確保すべく、
銀行融資を受けた中小企業は多くあります。
しかし一方、
ショックの影響で、投資案件を先送りや延期・中止にした、
ということも、山ほどあるのです。
むしろ銀行が貸したい案件ほど、先送りになっているのです。
加えて銀行も、融資の依頼を選別しています。
どこにでも貸しているわけではないのです。
いくら資金繰りが厳しくても、
回収見込みのない財務状況の会社には、貸さないのです。
で結局、今のところはまだ、
市中に供給されたお金が余剰気味で、タイボも下がってきた、
と見ています。
今後の動向も気になるところですが、
現状、TIBOR(タイボ)金利は低下傾向なのです。
(古山喜章)
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