採用環境が大きく変わってきました。
飲食店が入るテナントビルを所有する経営者に、
お話しを伺いました。
「おたくのテナントに入る飲食店はどうですか?
家賃減額とか言ってきませんか?」
コロナ禍なので、
飲食店が家賃減額を申し入れてきているのでは、
と思ったのです。
ところが、
「それが、今もそこそこ繁盛しているんですよ。
なので、そんな申し入れはないんです。」
「それはよかった!」
「それどころか…。」
「どうしたんです?」
「先日、2名の採用をかけたら、
応募が300人も来たらしいです。」
「300人!」
と思わず声をあげてしまいました。
その店舗は対応に追われ、嬉しい悲鳴をあげていたそうです。
考えてもみてください。
「募集をかけても電話すらありませんでした…。」
と嘆いていたのは、ほんの半年前の話しです。
その状況が、180度、完全に逆転したのです。
集まった300人はおそらくほぼ、飲食店出身者でしょう。
店舗の縮小や閉鎖、それによるリストラや雇止め、等々。
そもそも過剰だった飲食店がコロナ禍で淘汰され、
その人材が今、行く先を求めてさまよっているのです。
今なお営業力があり、採用に困っていた飲食店には、
絶好の採用チャンスなのです。
財務基盤が強く、経済力のある会社にとって、
危機時は大いなる仕込みどき、なのです。
労働集約産業ならいい人材が、装置産業ならいい物件が、等々。
今まで手に入れづらかったものが、
安く容易に手に入るのです。
そうしてやがて、
強い会社はより強く、その力を増してゆくのです。
これまで入手しにくいものがあったのなら、
力のある会社はいまのうちに、
手を打って獲得しておいてほしいのです。
(古山喜章)
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