認知症の大株主③
もう1社、認知症の大株主がいた会社をご紹介します。
関西にある淀屋橋工業(仮称)は、
今年創業50周年を迎えます。
大手電機メーカーに欠かせない部品を
高品質、短納期で提供する技術力が評価され、
売上高経常利益率は15%を超え、
自己資本比率も85%超の優良企業です。
淀屋橋工業の経営は、
現在は、北浜一郎氏(仮名)と弟の次郎氏(仮名)が担っています。
兄弟仲は良く、お互いが支えあって経営を行っています。
この会社が少し変わっているのは、
創業者である中ノ島太郎氏(仮名)は、北浜兄弟の実父ではなく、おじさんだということです。
創業者夫妻には子供がいなかったため、
創業者から見て、甥っ子にあたる、
北浜兄弟が会社に入社して、後継候補として育てられました。
創業者である中ノ島太郎氏は、ご存命なのですが、
既に会長職も退かれ、会社への関与はほとんどなくなっています。
実は、この中ノ島氏は、軽度の認知症を患っているのですが、
5年前に既に遺言書を認めていたのです。
そして、淀屋橋工業の70%の株式は、
この創業者が保有しているのです。時価総額は10億円以上。
そして、一番問題は、その遺言書の内容です。
あけてびっくり!なのです。
(つづく)
(福岡雄吉郎)
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