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2020年8月

2020年8月31日 (月)

マサカの坂に備える経営対策 財務編➂

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編➂ 小規模企業共済の活用

 

小規模企業共済も、

コロナ禍において、活躍した埋蔵金のひとつです。

倒産防止共済共済(セーフティーネット)と同じく、

中小企業基盤整備機構が運営母体となっています。

 

倒産防止共済は会社で加入しますが、

小規模企業共済は、個人で加入します。

そこが、母体を同じくする共済の、大きく異なるところです。

会社役員の退職金代わりに活用してください、

というのが、小規模企業共済のコンセプトなのです。

 

非上場である中小企業の場合、

なんだかんだ言っても、経営者が資金を会社へ入れなきゃいけない、

というときがあります。

そのときのために、

個人でも投入できる資金をどこかに蓄えておいてほしいのです。

 

「個人で出せる資金はまったくありません。」

では困るのです。

従業員よりも高い役員報酬をもらっていたのは、

何のためなのか、と言いたくなるのです。

 

加入資格は、業種によって異なりますが、

概ね、常勤従業員が20人以下、の会社の役員です。

加入資格の詳細は、こちらを参照ください。

「うちの従業員は20人を超えています。」

という場合も、

子会社で20人以下の会社をお持ちのケースが多いはずです。

そちらで加入すればよいのです。

対象は役員なので、

社長でなくても、取締役、監査役なら、加入できます。

該当役員で複数名が加入しています、というケースもお聞きします。

 

掛金は月額1000円から70000円までです。

掛金は全額、確定申告の際に所得から控除できます。

月額7万円なら、年間で84万円、控除できることとなり、

その分、所得税を減らせるのです。

確定申告の控除欄に、ひとつでも多く、記入項目を増やせるのは、

それだけ節税になり、嬉しいことなのです。

 

加えて、解約して積立金を一気に受け取った際には、

退職金扱いの税率になります。

所得税で払う税金よりも、低く収まります。

節税という面では、このことも大きなメリットなのです。

 

また、生命保険同様、積み立てている金額の範囲内で、

緊急的に資金を調達することも可能です。

コロナ禍においては、期限はありますが、

無利子の融資も行われています。

 

小規模企業共済も、倒産防止共済同様、

市中銀行が加入の窓口となっています。

出入りしている銀行担当者がいれば、その担当者に、

「小規模企業共済に加入したいので手続き書類を持ってきて」

と言えばよいのです。

 

小規模企業共済は、コツコツ継続していれば、

10年も経てば、数百万円や1千万円くらいにはなります。

マサカの坂のときには、とにかく、

すぐに使えるお金を手元に集めたいのです。

そのひとつとして、ぜひとも役立ててほしいのです。

 

(古山喜章)

2020年8月28日 (金)

コロナ禍のグループ間取引

 

中小企業でも、複数の会社をもち、

その会社同士で取引をしている、

というケースは結構あります。

 

典型的なものが家賃ですが、

なかには、ロイヤリティー/指導料を支払っている

という会社もあると思います。

 

コロナ禍においては、

このグループ間取引による

お金の流れをストップさせることができます。

 

一番わかりやすいのは、家賃ですね。

 

コロナで大打撃を受けて、

赤字になりそうな会社があります。

片方で、不動産を持っている会社は、

毎月の固定収入があるでしょうから黒字です。

 

この場合は、

赤字になりそうな会社から、

不動産会社への家賃支払いをストップさせましょう。

 

そうすることで、グループ全体としての、

法人税の支払いを抑えることができます。

 

これは、何も家賃に限ったことではありません。

他のグループ間取引についても、

同じような解釈ができるのです。

 

次回以降、もう少し詳しくご説明します。

 

(福岡雄吉郎)

2020年8月27日 (木)

マサカの坂に備える経営対策 財務編②

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編② 生命保険の活用

 

何度も書いてきましたが、

生命保険の活用も、マサカの坂に備える金策として大切だ、

ということを、コロナ禍で再確認いたしました。

 

前回の倒産防止同様、

掛金は一部もしくは全額を損金計上でき、

簿外にお金を貯めてゆけるのです。

で、解約を申し入れれば、3日~4日で入金されます。

コロナ禍で売上高が急減した際に、

このすぐに入る解約金が、多くの中小企業を、

一時的にとはいえ、大いに安心させたのです。

 

前回書いた倒産防止にしても、今回の生命保険にしても、

「そんなことせず、

 ずっと手元に置いておけばいいのでは?」

と言われる方もおられます。

しかしまず、マサカの坂がくるまでは、損金計上できるのです。

保険料で利益を下げた金額の法人税分、お金の手残りが増えます。

その節税のお金もいわば、備えのお金なのです。

 

それに、特に中小企業の場合には、

備えの資金を分けて蓄えなければ、

いつのまにか使って目減りしてゆくに決まっています。

 

「解約したら利益が出て課税されるから、同じじゃないですか?」

という声を聞くこともあります。

今回、コロナ禍で保険積立を解約された会社はみな、

保険を解約したところで、

営業利益が出るような状況にありません。

それくらい、マサカの坂は、険しいのです。

 

平常時は損金計上で保険料として簿外に積み立て、

マサカの坂が到来した際に、速やかに解約するのです。

利益を先延ばしして、その利益の発生をコントロールするのです。

生命保険では、それができるのです。

 

なかには、

「生命保険は100%戻ってこないでしょ。」

とおっしゃる経営者もいます。

保険としての機能が付いているのですから、当然です。

事故や病気、死亡の際には、多額の保険金が会社に入るのです。

それはそれで、経営にとって欠かせない危機管理であり、

そのことにコストがかかるのは、当たり前なのです。

 

ただし、保険加入は、法人税対策などに強い保険会社の担当者に、

教えてもらいながら進めてください。

知識が乏しかったり、顧客目線でない保険会社の担当者にお願いすると、

不要な保険や、その人にとって手数料の実入りがいい商品ばかり、

押し付けられますから。

 

(古山喜章)

2020年8月26日 (水)

本社も即時償却できます

先日ご相談のあった会社は、

今年の年末くらいに本社を建て替えるそうです。

この会社の社長との会話です。

 

「本社を建て替えられるそうですね。」

 

「はい、今の本社の隣に建てます。」

 

「いくらくらいかかりますか?」

 

「全体で8億円程度ですね。

これって、即時償却を使うことはできますか?

できれば使いたいのですが・・・」

 

「基本、できません。

本社とか福利厚生施設とか、

いわゆる、生産や販売に関係のない設備投資は、

対象外なんですよね。」

 

「そうですよね・・・確かその記憶があります。」

 

「でも、ですよ。基本、できないのであって、

できる方法もありますよ。

それは、ショールームをその本社のなかに、

組み込んでしまえばいいんです。」

 

「へぇ、それで即時償却できるようになるんですか?」

 

「もちろん、躯体工事(いわゆる、建物として処理するもの)は、

できませんが、設備工事などは、できるようになります。

一部でも、生産、販売の用に使われれば、

全体が、そういう用途で使われるものとして、

みなしてもらえるんですよ。」

 

「それは知らなかったです。

せっかくなので、本格的なショールームスペースを作るよう、

計画変更します!」

 

いまならまだ間に合う、

ギリギリのタイミングでのご相談でした。

 

 

(福岡雄吉郎)

2020年8月25日 (火)

マサカの坂に備える経営対策 財務編①

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編① 経営セーフティー共済への加入

 

別名、「倒産防止共済」と呼ばれています。

その名の通り、取引先の倒産、支払不能時、不渡り時、

などに、掛け金に応じて無利子・無担保にて、

資金調達可能が可能です。

要は、連鎖倒産を防止するための、共済制度なのです。

言い方を変えれば、保険です。

 

掛金は、月額5000円から20万円まで。

全額を損金計上できます。

月額20万円なら、年間240万円が損金計上可能です。

掛金の累計総額は、800万円までです。

 

40か月以上の継続で、解約時には100%、

掛金総額を全額現金で受け取ることができます。

この解約金が、マサカの坂の際、

手元資金を早期に確保したいときに役立つのです。

今回のコロナ禍でも、

子会社も含めて2社で掛け金をかけていた顧問先は、

各社800万円ずつの解約金をすぐに受け取ることができました。

生命保険と同様、すでに預けてあるお金ですから、

解約を申し込んだ後、着金までが早いのです。

どこかの助成金とは大違いなのです。

 

解約返戻率が100%で、全額損金計上可能な、

唯一の保険商品と言ってもよいのです。

加入資格は、業種によって異なりますが、

資本金と従業員数が基準となります。

いずれの業種の場合も、加入のハードルは低いです。

業種ごとの基準は、

共済ホームページのこちらを参照ください。

 

加入資格のところに、医療法人は加入できない、とあります。

それでも、我々の顧問先の医療法人は、

別に存在する株式会社の子会社で、加入しています。

こちらがダメならあちらで、という発想なのです。

そう考えれば、間口は広がるはずです。

 

可能なら、月額は20万円の最高額を掛けて、

40か月で800万円の埋蔵金を、簿外に貯めてほしいのです。

で、解約すればまた、最初から掛ければいいのです。

申込み手続きは、市中銀行が窓口となっています。

 

我々の感覚からすれば、加入していて当然なのですが、

未だに存在さえ知らない、という経営者もおられるのです。

簡単にできることですから、

マサカの坂への備えの第一歩として、取り組んでいただきたいのです。

 

(古山喜章)

2020年8月24日 (月)

コロナ禍で 倒産の危機に立つ 若社長②

私の主張する経営セオリーが なぜこうも理解されないのでしょうか?

 

この二代目社長と面談していて、私の申し上げるセオリー(私ではなく 当たり前の原理原則) を全く勉強していないのでしょうか?

近くには顧問税理士もいらっしゃるはずですし、周りには何人かの経営者もいらっしゃるはずです。

 

「借金の増加要因」

チエーン展開理論を世に広めた渥美俊一氏(ペガサスクラブ)の影響を受けた経営者は、必ずP/L思考になり、利益を求めるには売上が上がる多店舗展開が必要だ!

多店舗による大量仕入れで原価は安くなり、多店舗システムにより作業の単純化、標準化することによって、安い賃金で運営できる。

本部費、スタッフ、人件費も多店舗により低くなるとの考えです。

 

P/Lしか見ないので 経常利益のみに目が行き、B/Sなどの知識も知らず、利益さえ上がっていれば 銀行は金を出してくれると思ってしまいます。

その上、赤字になるような手は打たない、避けて通ろうとします。

赤字店舗を閉めた方が、利益が出ることが理解できないのでしょうか?

本来、含み損を持っていてもP/Lでは黒字にする。赤字なのに黒字化して、法人税のお金も社外流出することが解らないのでしょうか?

 

長期借入金も昔からやっていた通りにすべて5年返済にされていた。長い方が、毎年の返済が少なくてすみます。

理解できないのですね。

借入期間は、長くなるように交渉すべきですし、借入条件も交渉すればいいのですが、どんどん財務的に悪くなれば 銀行に有利な条件をのまざるを得ませんねん。

 

 

この社長 学校出てから親爺の元で真面目にやってこられたことが明らかです。

経営の本も全く読んでおられない。周りの人間も昭和30年生まれの老いた人ばかりで、昔の経営者ばかりです。

その時代遅れの老人たちが「俺の言うことを聞け!」 とばかりに会社の指針を決めるのですから・・・・・船は間違った方向に行くでしょう・・・

 

 

銀行が皆さんの会社の何を見ているのか?  

 

何度も申し上げますが

×会社成長性

×安全性

×収益性

は見ていません。

 

①借入金返済能力です

 

借入金は何年で完済するかです。すべて返してもらおうと思っていませんが、返済能力を見ているのです。 よって

〇自己資本比率(自己資本 ÷ 総資産)

〇キャッシュフロー高(営業利益 + 減価償却 + 特別損失)

〇営業利益高、率 (営業利益 本体の儲け)

を見ているのです。

 

貸借対照表 (B/S) は 月々変化するものではありませんが、期末最終日の財務目録です。収益性を示す損益計算書 (P/L) より 会社の財産目録のB/Sを重視しています。

経営者がこれ(B/S)を認めなくては、会社航海は進んでいけませんし、沈没するだけです。

(井上和弘)

2020年8月21日 (金)

特別損失を否定する税理士②

前回、珠洲フーズの顧問には公認会計士(税理士)の先生がおり、

その先生から、新工場の即時償却費を特別損失とすることに

異議が出たという話をしました。

 

そこで、私は次のような内容の文書を作成し、

その先生の説得を試みました。

 

中小企業の損益計算書の表示ルールは、

「会社計算規則」の第88条で定められている

 

そこには、特別損失について、はっきりとした規定はない

 

・規定がない以上、経営者が特別損失だと思うものを

特別損失で処理しても、違法ではない

 

・投資育成会社の出資を受けている他社では、

「特別損失はおかしい」との指摘はない

 

・本格稼働はこれからであり、売上がまだ計上されていないのに、

売上原価はおかしい

 

 

珠洲フーズの場合は、こうした主張で、

ようやく特別損失処理することに納得してもらいました。

 

ところが、こうした説得をしても、

頑として首を縦に振らない税理士もいらっしゃいます。

 

株式会社相馬陸運(仮称)がまさにそのパターンでした。

 

相馬陸運の場合も、同じように文書を作って提出したうえで、

「なぜ、特別損失の表示がダメなのか?根拠はどこにあるのか?」

を聞いてもらいました。 

 

すると、その顧問税理士は、何の根拠も示さずに、

顔を真っ赤にしながら、

「どうしてもというのなら、これ以上、顧問を続けることはできません。」と言い放ったようなのです。

 

そう言われたにも関わらず、なぜか、相馬専務の顔は晴れやかです。

「いやぁ、今の税理士には不満を持っていたので、ちょうどよかったですよ。

長年のお付き合いですし、こちらから顧問契約解除は、言い出しにくかったところ、向こうからそう言ってもらえたのです。

 

今回、アドバイス頂いて本当にありがとうございました!」

 

実は、同じようなケースは他にもありました。

 

特別損失には、そういう効果もあるようです。

 

(福岡雄吉郎)

2020年8月20日 (木)

今年ならムリでした➂

コロナ禍に陥った今、

「去年のうちにやっておいてよかったです。

 今年ならムリでした。」

というお声を、よくお聞きするのです。

 

➂全額即時償却による設備投資

 

昨年、あるメーカー企業が

工場建て替えに伴い、新規の設備投資を行いました。

金額にして約4億円、全額、即時償却制度を活用しました。

約4億円全額を、単年度で償却し、

その分、税引前利益を下げることができたのです。

 

「そんなことをしたら、経常利益が下がるのでは?」

と懸念される経営者が今もおられます。

即時償却をした場合、

通常の減価償却部分だけを、製造原価に計上します。

(メーカー以外なら、販売管理費に計上します。)

全額即時償却のために上乗せした分の減価償却費は、

特別損失に計上します。

特別減価償却費、となります。

なので、その上乗せした分の金額は、

営業利益や経常利益には、影響しないのです。

特別損失に計上なので、税引前利益が減るだけです。

 

このメーカー企業では昨年度、

営業利益が約6億円でした。

即時償却を活用することで、

約1億5千万円の節税となり、現金流出を抑えれたのです。

しかし今年度は、コロナ禍の影響もあり、

営業利益は半減以下になる見込みです。

 

その経営者曰く、

「いやあ、去年のうちに投資して即時償却したのが

 大正解です。

 減収減益の今、即時償却で節税できた分に加えて、

 中間納税も還付されているので、

 コロナ禍のなかでも、手元資金にその分余裕が出来ました。

 ありがとうございました。」

 

で、やはり

「今年だったら、

あれだけの投資をする決断はできなかったと思います。

営業利益が出ている時こそ、設備投資をしておくべきですね。」

と語っておられたのです。

 

即時償却制度は、2021年3月末日までです。

それまでに、1日でも設備が稼働すれば、

全額即時償却ができるのです。

特に、コロナ禍であっても営業利益を確保できている

メーカー企業には、ぜひ、活用してほしいのです。

マサカの坂は、いつ来るかわからないのですから。

 

(古山喜章)

2020年8月19日 (水)

特別損失を否定する税理士

私たちは、主に銀行対策として、決算書の営業利益、経常利益を増やしなさい、特別損失を活用しましょう、と申し上げています。

 

特別損失にするかしないかで、税金が変わるわけではありませんが、

税理士さんのなかには、特別損失にすることを嫌がる方もいます。

 

具体例を見ていきましょう。

これは珠洲フーズ株式会社(仮称)の事例です。

 

珠洲フーズは食品製造業を営む、5月決算の会社です。

2019年の5月、元号が新たに「令和」に変更してまもなく、

新たに工場を増設しました。

工場の引渡しを受けたのが5月中頃で、実際の稼働は、5月末でした。つまり、稼働してわずか数日で決算を迎えたことになります。

 

珠洲フーズは、特別償却(即時償却)を使う準備を1年ほど前から計画し、無事に認定を受け、あとは決算書を作成する段階というところまで来ました。

金額にして、3億円ほどですが、当然、これは「特別償却費」として特別損失に表示させたいと考えていました。

 

ところが、最後になって、顧問税理士の先生から、「特別損失はおかしい」と言われてしまったのです。

 

「特別償却といっても、減価償却であることに変わりはない、上場会社なら、間違いなく特別損失に出来ない」と言われたのです。

 

実は、この珠洲フーズには、投資育成会社が出資をしています。

投資育成会社から出資を受けている会社は、その昔、公認会計士の監査を受ける必要がありました。

その流れで、珠洲フーズの顧問には公認会計士(税理士)の先生がおり、その先生から異議が出たのです。

現にその先生は、上場会社の役員もしており、一筋縄ではいきそうになかったのです。

 

私の経験からすると、地方において、その地域で有名な税理士先生というのは、なかなか手強いです。

年齢的にもお年を召されている方が多く、「これはこうあるべし」という思い込みが強く、しかも、長く業界にいることから来るプライドが非常に高いのです。

こうなると、ただ単に「特別損失で処理してくれ」の一点張りだと、説得ができないのです。

(次回につづく)

 

(福岡雄吉郎)

2020年8月18日 (火)

今年ならムリでした②

コロナ禍に陥った今、

「去年のうちにやっておいてよかったです。

 今年ならムリでした。」

というお声を、よくお聞きするのです。

 

②オフバランスによる不良資産の圧縮

 

昨年、ある会社で土地のオフバランスを実行しました。

買ったときの簿価よりも、

値段が下がっている土地を、子会社へ売却して、

含み損を吐き出したのです。

 

土地は減価償却ができません。なので、

買った時の簿価のまま、貸借対照表に残り続けるのです。

しかし長期にわたるデフレのもと、

よほどの一等地でない限り、土地の価格は下がっています。

その下がった含み損を吐き出したのです。

当然、

グループ法人税制に該当せず、特別損失を計上できるよう、

子会社には非同族の株主を存在します。

 

「今年だったら、ためらってオフバランスをできなかった

 と思います。」

と語るのは、その会社の社長です。

オフバランスで吐き出した含み損は、約3億円です。

その年度の経常利益は3億強です。

経常利益のほぼ9割近くを、

オフバランスの特別損失で非課税にできたのです。

税金での現金流出を約1億円、減らせたのです。

 

その売却した土地は1か所ではなく、

約10か所にわたっていました。

不動産鑑定士による評価にも時間を要しました。

幸い、いずれの土地も銀行担保等が付与されておらず、

その点ではスムーズに進みました。

これが銀行担保付きの土地であれば、

さらに銀行交渉での時間を要することになるのです。

 

3月末決算なので、12月に売買を株主総会で決議し、

1月に子会社が銀行から資金調達して、

お金のやりとりも済ませる予定でした。

そこで、銀行の動きが鈍り始めたのです。

今年1月下旬のことです。

「急なコロナ対応で追われていて、業務が遅れております。」

との連絡が銀行から入ってきたのです。

とはいえ、

数か月前から資金調達の準備を進めて了解を得ていたので、

そこは押し切って、売却代金のやりとりも無事に完了したのです。

 

「コロナ禍でうちの業績も先が見えない状況です。

 おそらく今年だったら、思い切ったオフバランスを

 決断できなかったと思います。

 それに、早めに準備を進めたことで、

 銀行からの資金調達も無事に済ますことができました。

 去年のうちにやっておいて、本当によかったです。」

と、その社長はしみじみ語っておられたのです。

 

いかがでしょうか。

オフバランスは利益確保できているときに、

ためらわずに実行する、

ということも、会社にお金を残す大きな要点なのです。

 

(古山喜章)

2020年8月17日 (月)

コロナ禍で 倒産の危機に立つ 若社長

ファミリーレストラン レモンツリー(仮称) 立花 昭社長(仮名)41歳

 

売上年商38億円  経常利益1億円  総資産48億円

自己資本 5億円  借入金30億円  金利1

年元金返済 6億円  減価償却2.5億円

 

コロナ禍の大変なこの時期、相談に訪れたのは外食産業の若社長。

この4月、5月の売り上げが70%も落ち、今日(7月)では、20%~30%落ちてきている。

売上は元に戻る様子は見られない。

当然、相談事は銀行対策。資金繰りが苦しいとのことでいかに生き延びるのか?

上記に書いているように年商38億円。

この年商の8割近い銀行からの長期借入金の30億円は、誰が見ても多すぎると感じるのですが・・・・・

 

「なぜ、こんなに銀行に借金をする必要があるのですか?」

・多店舗展開が外食産業における成長戦略であると信じ切ってやってきました。

・借入金の用途はすべて店舗展開のためで、28億円は店舗建物であります。

・仕入れ先銀行は8行に及び、判を押したように借入金返済期間は5年の長期借入 

短期借入は無し

・担保差し入れ、個人保証付き、平均1%の金利 支払い条件である。

 

「なぜ 全銀行 すべて借入サイト5年になっているのですか?」

①昔から 長期借入金で調達し 昔からずっと5年で来ているのです。

②長期借入期間は、7年、10年、15年ってあるのですか?・・・知りませんでした

  父も古手の専務もこれで来ていたのです。

 

「借入金の元金返済は  どこから出てくるのかという財務知識は持っておられますか?」

①わかりません

―― それは 利益と減価償却です ―――

 

「この6年間で中小企業の優遇施策の特別償却、即時償却はしなかったのですか?」

①はい、していませんし、そのような償却があるのも知りませんでした

 

――そんな 事ありません 税理士さんもいれば 顧問の人もいらっしゃるじゃありませんか?

②私は 営業部門で社会人になってからやっており、

創業以来の財務は 5年前に定年退職した父の片腕の専務が銀行交渉・税務をやっていましたので 解らないのです

 

「利益と毎年の減価償却は 3.5億しかなく、返済金毎年6億では 回らないじゃありませんか?」

 

そうなんです。昔は、利益は出ていたのですが、

5.6年利益が落ちてしまって、苦しいので銀行も増えてしまいました。

 

「それでって 現預金は10億円も積んでおられますね?」

このご時世ですので、新しく政府系からも借りて準備していました。

――現金商売 月商の半分の 1.5億円で充分ではないですか?――

 

「なぜ 減価償却を多くしたり、保険を解約したり、

不良設備を除去して現金を生むことや他の節税をして キャッシュフローを高めないのですか?」

①赤字になってしまいます。赤字になれば、たちまち銀行は借入申請しても ストップになるじゃないですか・・・・・・

 

「銀行は 何を重視しているのですか?」

①そりゃ 収益性 いくら 儲けているかじゃないですか?

 

「赤字垂れ流しの店舗がありますが 閉めないのですか?」

①閉めたら それこそ閉鎖のための赤字や売上が減るじゃありませんか!

 

このような会話を繰り返すのです。いったい、どこからこの方の頭の中を変えていけばいいのでしょうか・・・・・

2020年8月14日 (金)

この耐用年数、あってますか?

とある会社の社長から、

 

「この機械の減価償却なんですけど、

固定資産台帳を見たら、“10年”となっています。

 

台帳を見て初めて知ったんですけど、

この機械って、わが社が試験的に作ってみた

試作機なんですよ。

 

8年前に作って、もう償却が終わりそうなのですが、

そもそも、こんな機械を10年で償却するっていうのが、

すごく違和感があります。なにせ、試作機なんで。」

 

取得金額は100万円と記載されています。

 

製造工場を見せてもらうときに、

併せて、この機械を見せてもらいました。

 

「えぇっ?!これで100万円もするんですか??」

まず、その金額にびっくりしたものの、

確かにこれが10年かけて償却する代物ではない、

ということはよくわかります。

 

実際に使える年数と、減価償却用の耐用年数が違うことは、

よくある話ですね。

 

で、この場合の話ですが、

実は、開発研究用の減価償却資産というのは、

通常の耐用年数よりも短く設定できます。

 

それが、下記の表になります。

ダウンロード - 200706e9968be799bae7a094e7a9b6e794a8e6b89be4bea1e5849fe58db4e8b387e794a3.pdf

このケースなら、4年で償却できますね。

 

研究開発を行っている会社は、

耐用年数について改めて検討してみてください。

 

(福岡雄吉郎)

2020年8月13日 (木)

今年ならムリでした①

コロナ禍に陥った今、

「去年のうちにやっておいてよかったです。

 今年ならムリでした。」

というお声を、よくお聞きするのです。

 

①株式の買い集め

 

ちょうど一年前頃、

ある会社で株式の事業承継対策を行いました。

その一環として、複数の株主に分散している株式を、

買い集めたのです。

同族の個人、非同族の個人、法人など、

買い戻すべく株主は10件にわたっていました。

 

「いやぁ、今のコロナ禍だったら、

 絶対にうまく進んでいないですね。

 まず、会ってくれないでしょう。

 去年のうちにやっておいてよかったと、

 つくづく思います。」

と、その会社の後継者は語りました。

 

いずれも少数株主だったのですが、

買い集めるとなると、それなりに時間がかかります。

昨年の5月から始めて、今年の1月までかかりました。

10件、ということを考えれば、速く済んだほうです。

 

買い取るときには、誰が交渉にあたるかが大切です。

「Aさんは会長(後継者の父)のことなら言うことを聞くだろう。」

「Bさんは、会長としがらみがあるから、後継社長が会うほうがいい。」

「この法人株主には、説明が必要と思うので、

 買取り理由を文書にして、3名体制で臨みましょう。」

など、相手に応じて、打つ手を変えながら、

着実に買取りを進めてゆきました。

 

それでも、1回の交渉でうまくゆくケースもあれば、

3~4回の交渉を要したケースもありました。

少数株主の株式を全て買い取ったあとに顧問税理士が、

「絶対にムリだと思っていました。」

と後継社長に言ったそうです。

 

買取り理由のひとつとして、

「今は配当を出せているけれど、いつ景気が悪化して

 配当できなくなるかわからないですよ。

 今ならこの値段で買わせていただきます。」

と、相手方に伝えていました。

その後コロナショックに陥ったので、各相手方も、

「あのときに売っておいてよかった!」

と実感されているはずです。

ただ実際には、

その会社はコロナショックの被害を全く受けておらず、

業績に何ら影響は出ておりません。

 

で、買い集めを済ませたおかげで、

その後の対策をスムーズに進めることができたのです。

いずれにせよ、先延ばしにせず、

行動を起こして進めていてよかった、

ということなのです。

今回のようなマサカの坂が訪れれば、

行動することさえできなくなるのですから。

 

(古山喜章)

2020年8月12日 (水)

手形サイトを早める

半月ほど前の日経新聞で次のような記事をみかけました。

 

政府は下請け企業の資金繰りの改善に向けて発注企業に代金の迅速な支払いを求める。

中小の手元資金不足は期日まで現金を受け取れない約束手形が一因とされる。

経済産業省などが通達で120日以内としている支払期限の短縮を検討する。

新型コロナウイルス禍で支払いの遅れが広がらないよう監視を強める。

 

月内にも経産省が検討会を設け、公正取引委員会や金融機関の関係者らと議論を始める。

秋ごろまでに約束手形での支払いに関する通達の改正を目指す。

売掛債権を現金化する「ファクタリング」など手形以外の支払い手段についても、資金繰りの悪化を招いていないか調査する。

 

通達は公取委と経産省の連名で、下請法の実質的な運用ルールとなっている。

守らなければ行政指導の対象になる。

手形の期限は業種により90~120日以内と定める。

実際は平均110日程度という。この期限の短縮を検討する。

 

そもそも受取手形、支払手形は日本に特有の習慣です。

しかも、記事にあるとおり、決済までの期間が長く、

特に、受取手形が長いのは、中小企業の資金繰りにとっては、しんどいのです。

 

もともと、大企業を中心にサイト短縮の見直しの機運は

高まっていました。

 

これが今回のコロナ禍を機会に、

短縮要請が出るかもしれない、ということで、

中小企業には朗報です。

 

とある会社で、売掛金の回収サイトどうなっていますか?

ということで、一覧表を見せてもらいました。

 

すると、巨大企業の場合は、

工場ごとに売掛金のサイトが決まっているようで、

同じ一つの企業といえでも、

〆後30日の工場もあれば、〆後110日の工場もあって、

バラバラだったのです。

 

特に得意先が巨大企業の場合は、

同じようなケースがあるかもしれません。

自社の受取サイトを確認されてはいかがでしょうか?

 

(福岡雄吉郎)

2020年8月11日 (火)

今も使える生命保険の節税術➂

国税庁に全額損金を封じ込められた、

2019年2月のバレンタインショック。

さらに今年、コロナショックでの、

保険解約増・新規案件先延ばし、など、

法人向け生命保険業界も、かなり厳しい状況が続いています。

そんななかでも、

「こんな節税商品がありますよ。」

と、法人保険の専門家から連絡が入ってくるのです。

 

➂個人で解約したときは、一時所得で1/2課税

 

前回、会社で4年間、保険料を払ったあとに、

経営者が個人で買い取る、逓増定期保険の事を書きました。

 

4年目までは解約返戻金が約13%なので、

個人はその金額で買い取ります。

その後1年分だけ個人で保険料を払い、解約すれば、

その時点では解約返戻率が90%超になっており、

会社で簿外に貯めてきたお金を個人で受け取れます。

 

その個人で受け取った解約返戻金の税の扱いがどうなるのか、

というのが気になるところです。

受け取った解約返戻金は、“一時所得”の扱いとなります。

なので、1/2課税です。

加えて、自ら払った1年分の保険料は、

受け取った解約返戻金から差し引きます。

その金額の1/2が、課税対象額となります。

 

例えば、1年間の保険料が500万円とします。

会社から個人で買い取った経営者が、

5年目の保険料500万円を払って解約します。

5年なので、会社がすでに支払った4年分も含めて、

総額2500万円の90%が解約返戻金となります。

2250万円です。

 

例えば、1年間の保険料が500万円とします。

会社から個人で買い取った経営者が、

5年目の保険料500万円を払って解約します。

5年なので、会社がすでに支払った4年分も含めて、

総額2500万円の90%が解約返戻金となります。

2250万円です。

 

で、そこから、1年分の保険料500万円を引きます。

さらに13%で買い取った際の料金260万円を引きます。

2250万円―500万円-260万円 = 1490万円

さらにその1/2課税なので、

1490万円×1/2=745万円 となります。

つまり、745万円が課税対象額です。

分離課税ではないので、総合課税の税率を掛けて、

税額を算出します。

仮に税率40%だとして、税額は、

745万円×40%=298万円となります。

1750万円に対して考えれば、17%です。

 

会社から社長が買い取る場合もあれば、

社長の親族が会社から買い取る、というケースもあります。

その買取り資金は、

社長が親族に渡していたり、するのです。

会社で蓄積した保険積立金を、個人へ低い税率で移転できる。

また、会社は4年かけてほぼ全額を損失計上できる。

ということから、

この逓増定期商品は、今なお、人気があるのです。

 

(古山喜章)

2020年8月 7日 (金)

10月に事業承継セミナー 開催します

今年の3月に開催予定だった井上和弘の事業承継セミナーですが、

 

ようやく!

 

10月6日(火):大阪 帝国ホテル

10月9日(木):東京 明治記念館

オンラインも10月9日(木)配信

 

で開催することになりました!!

 

詳細はこちらをクリックください!

 

昨年も全国の会社から、

事業承継に関するご相談をいただきました。

 

「事業承継」と一言でいっても、内容はさまざまですが、

私たちのもとに相談に来られる会社の多くは、

『自社株の評価が高い』とお悩みです。

 

事業承継税制や持株会社を

対策としてお考えの会社が多いのですが、

 

なぜですか?とお尋ねすると、

 

『顧問税理士の先生や銀行に勧められました。

しかし、本当にそれでよいのか、わからないので

ご相談しました。』という方が多くいらっしゃいます。

 

事業承継税制は、従来から条件が緩められ、

「使い勝手が良くなった」と思われている方が多いですが、

私たちはお勧めしていません。

 

持株会社(ホールディングス)については、

会社の状況を見て、設立を判断することが必要です。

ホールディングス設立は、

ブームのようになっていますが、

向く会社かどうか、見極めが必要です。

 

銀行からの提案は、当然、多額の融資につながるものです。

株価を引き下げるために借金をする、

しかし、その借金はどうやって返すのか?

これが問題になります。

 

私たちがお手伝いしてきた方法は、

 

・創業者や中興の祖に、高額退職金を支給すること

・退職金やオフバランスで株価を下げて、後継者に譲渡すること

・種類株式を活用して、わずかな株式でも支配権を移すこと

 

退職金と種類株式を中心に事業承継の方法を考えますが、

10社あれば、10社それぞれ固有の悩みがあり、

その都度、知恵を振り絞って、対策を考えています。

 

事業承継のお手伝いをしていて実感するのは、

こうした問題は、単に法律や制度がこうなっています、

という理論だけでは決して片づけられない、ということです。

 

実際に現場に入って、汗水流したノウハウが

本当に大切だと感じます。

 

そういう意味において、

私たちICOコンサルティングは、

たくさんの会社の事業承継をお手伝いして、

そのノウハウもたくさん蓄えてきました。

 

コロナショックでそれどころではない、

と思われるかもしれませんが、

業績の悪い会社は、株価が大きく落ちます。

ピンチはチャンスです。

 

当日、皆様にお会いできること、楽しみにしております。

 

(福岡雄吉郎)

2020年8月 6日 (木)

今も使える生命保険の節税術②

国税庁に全額損金を封じ込められた、

2019年2月のバレンタインショック。

さらに今年、コロナショックでの、

保険解約増・新規案件先延ばし、など、

法人向け生命保険業界も、かなり厳しい状況が続いています。

そんななかでも、

「こんな節税商品がありますよ。」

と、法人保険の専門家から連絡が入ってくるのです。

 

②4年後に約9割損金

 

「これこそ、数年後にはなくなる商品ですよ。」

と、法人保険専門家からお聞きするのが、

1/2損金の逓増定期保険です。

この商品はそもそも、1/2損金なので、

2019年度の全額損金規制の対象外なのです。

つまり、数年前から存在しており、

今なお販売が継続されています。

 

何が魅力なのかというと、解約返戻率の動きです。

4年目までは、解約返戻率が13%程度です。

それが、5年目になると、

解約返戻率は途端に90%超に跳ね上がります。

この返戻率の動きを利用するのです。

 

例えば、この商品を使い、社長の保険をかけます。

1/2損金なので、保険料の半分は経費扱い、半分は資産計上です。

4年間継続したところで、社長が個人で買い取ります。

買い取る金額は、解約返戻率に基づくので、

それまでの払い込み金額の約13%の金額です。

 

そうなると、売った会社は、資産計上していた金額よりも、

安く売ることになります。

なので、売った時点で、売却損を計上できます。

4年間の総額で言えば、13%は売却した金額が戻り、

あとの87%は、損金計上したことになります。

4年間で約9割損金計上でき、あとの10%は現金が戻るのです。

 

そして、会社から保険を買いとった社長はどうなるのか。

そのまま、5年目の保険料を払います。

その時点で、解約返戻率は90%超に跳ね上がります。

4年分の13%で買って1年分払えば、5年分の保険料の90%超が、

解約返戻金で受け取れるのです。

しかもそのうちの4年分は、会社が払ったものです。

「言ってみれば合法的に、

会社の資産を個人に移せてしまうわけですから、

 これを国内大手生保まで含めてあちこちでやり始めたら、

 とたんにまた国税の網がかかりますよ。」

というのが専門家の見解なのです。

今はまだ、複数の外資系と国内生保1社のみが扱う商品なのです。

 

「やるのならいまのうちですよ。」

というのが、保険専門家のご意見なのです。

さらに、個人で買い取ったあとに解約して受けとる、

90%超の解約返戻金の税金の扱いはどうなるのか、です。

そこは次回に書かせていただきます。

 

(古山喜章)

2020年8月 5日 (水)

認知症の大株主⑥

認知症の初期症状が現れた

淀屋橋工業の創業者であるおじに対して、

北浜兄弟はどのような作戦をとったか?

 

おじさんは会社のことになると、

急に意識がハッキリしだして、「会社はどうだ?」が口癖でした。

ただし、当然ながらご高齢のため、

以前のような会話はしづらくなっているのも事実です。

 

いつ天国からお迎えが来るかもわからないため、

一刻も早く、幹部に対して、おじの株式を

譲渡させたかったのです。

 

そこで、遺言書で、株式を贈与されることになっている、

弟の次郎氏から、タイミングを見計らって、

幹部へ株式を贈与してもらうことの承諾を得ることにしました。

このタイミングの見極めが一番のポイントでした。

 

そして、そのタイミングがやってきました。

どんなタイミングだったか、ご想像にお任せします。

 

次郎氏には、録音しておいてください、と伝えます。

 

次郎氏から、おじさんへ、

「株式のことは私に任せる、と遺言書で書いていただきました。

なので、株式の処分については、私に任せてください。」と伝えます。

 

録音テープを聞くと、かなり弱々しい声で、

「そうだね、わかった。」とのおじさんの返事。

 

その場で、押印済みの株式譲渡契約書まで、入手したのです。

 

次郎氏は、予め、契約書とハンコを用意していました。

実は、次郎氏は、おじさんから実印までも預かっていたのです。

 

その1年後、おじさんである創業者は、

静かに息を引き取ったのです。

 

(福岡雄吉郎)

2020年8月 4日 (火)

今も使える生命保険の節税術①

国税庁に全額損金を封じ込められた、

2019年2月のバレンタインショック。

さらに今年、コロナショックでの、

保険解約増・新規案件先延ばし、など、

法人向け生命保険業界も、かなり厳しい状況が続いています。

そんななかでも、

「こんな節税商品がありますよ。」

と、法人保険の専門家から連絡が入ってくるのです。

 

①新たな全額損金商品

 

このような全額損金商品が出ましたよ、

と、法人保険の専門家から資料を送付いただきました。

解約返戻金が最高70%の全額損金商品です。

さっそく、その方に聞いてみました。

 

「去年の封じ込めで、解約返戻率50%以下じゃないと、

全額損金にできなくなったんじゃないんですか?」

「これはまた、種類の違う保険なんです。

 重度疾病の定期保険で、複数名で加入する団体型の商品です。」

 

確かに、資料には、こう書かれています。

・社員一括申込での全額損金商品です。

加えて、全額損金の加入条件が二つ記載されています。

1)保険料が一人当たり年間30万円以下であること。

2)解約返戻率が70%以下であること。

 

ここで気になるのが、社員一括申込み、という点です。

会社には、役員、正社員、パート、嘱託など、

様々な形態の方が所属しています。

「社員一括申込み、というのはどういう条件ですか?

 正社員全員とか、正社員もパートも含む全員とか、

 何か縛りがあるんでしょうか?」と聞いてみました。

 

「会社独自で縛りをつけていただいたら、それでOKです。」

「例えば?」

「正社員のみ、とか、

 課長職以上の者、とか、

 勤続15年以上の者、とか、

 要は、会社独自の縛りで該当する人全員、という意味です。

 その縛りの条件に、なんら要求するものはありませんので。」

とのことでした。

なので、加入該当者を柔軟に選定できるようです。

 

しかし、よくあるのが、

「解約返戻率70%ということは、30%は戻ってこないでしょ。

 税金払うのと大して変わらないじゃないですか。」

というご意見です。

しかし、保険の30%は、保険商品としてのリターンがあるのです。

何のリターンもない、税金とは根本的に異なるのです。

この商品の場合、メインは重度疾病の保険です。

重度疾病にかかった、という時点で高額保険金が会社に支給されます。

税金ではありえない付加価値があるのです。

 

それに、利益を繰り延べして簿外に貯めておき、

足元の納税キャッシュを減らせるのです。

今回の商品は、エヌエヌ生命が設計発売したのものです。

オランダを拠点とする、外資系です。

やはり、新たな節税商品は、外資系から始まります。

 

詳しいことを知りたい方には、

この提案をされた法人保険専門家をご紹介いたします。

遠慮なく、古山までご連絡ください。

 

(古山喜章)

2020年8月 3日 (月)

義息に渡した自社株がどうも不安でたまらない・・・・・・

一日中 事務所でデスクワークする私にとって、

今日の晴れはなんて美しく、澄み切った日か・・・・・・

駐車場にある新車に乗って、どこか近くの山に走っていきたくなります。

 

しかし、今日は 重要なクライアントが来訪される予約になっています。

時間きっかりに福田 幸三郎(仮名)創業社長が来訪されました。

渋い英国製の生地に仕立てのいい服が175センチのやせ型の社長には

エリートそのままの雰囲気を漂わせています。

とてもじゃないが80歳近いとは見えません。

 

事業も半導体業界で特殊な製品を作られておられ、

鳥飛ぶさえも勝手に止まってくれる絶頂期の福田氏である。

 

「先生!  実はご存知のように250年は続いている老舗の和菓子芭蕉庵(仮称)

あの社長 上村君は私の友人なんです」

「そうですね・・・ 知っていますよ。中学・高校と同じだったんですね」

「あ・・・? ご存知のように 55歳で脳溢血で急死したのです」

「あいつの芭蕉庵の株式 女房と子供に渡ったのです」

「そうでしたね」

「今 芭蕉庵の経営どうなっていると思いますか?」

「知りません」

「女房の兄が入ってきて、今は 女房の一族が250年続いた老舗を乗っ取ったようになっています」

「しかし、息子さんも今や 高校生。やがて上村君の息子さんが継ぐのでは?  

いいじゃありませんか?」

「いいえ 息子さんは頭がよくって、医者の道を考えているようです」

「上村君の一族は あの辺りでは名門の一族で、

上村君の兄弟はかなり怒っており、親族争いで 今は、悪評すら流れているのです」

「ところで 今日の話は?  そんな他人の話?」

 

「いや実は 私のところも 次の後継者は先生もご努力願いましたが、

私の長女と結婚し、他社に務めていた義息子の長野君を説得して、

わが社に来てもらい、有難いと思っているのですよ!」

「そうですね 私から見れば うまくいっていますね!」

「ところが芭蕉庵の上村君とこや他にもあるのですが、もし娘が急に死ぬと 実娘の持っている株式60% (義息子10% 福田社長30%)は、義息子と孫に行ってしまいます。

私の子供は 他に娘がまだ2人おりますし、実は、義息子の実家の金属加工会社がうまくいっていないのですよ!

 

上村君のところの様に、私も娘も先に逝ってしまうとどうなるのか、

福田家の家業が長野家に行ってしまい、

ちょっと義息子に株式を早く渡しすぎたのではないかと心配になってきたのですよ」

 

「お孫さんも3人も男の子がいらっしゃるし、

そんな心配していたら 悩みがつきないですね。・・・・・」

「こんな話し・・・ 我がロータリークラブで いろいろと相続のもめ事が耳に入りましてね・・・・心配になって、何か対策はないかと??」

 

「社長 いつか 東京の企業法務専門の弁護士をご紹介したことがありましたね。

「新会社法」によって、種類株式の中で「取得条件付き株式」により、

死亡や退職によって会社にその株式を返すという新しい種類株を使えば 

その悩み解決できるでしょう という話をしましたね」

「あの時 もう1つ意味が解らなかったのですが・・・・」

(井上和弘)

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