マサカの坂に備える経営対策 財務編①
コロナ禍のみならず、
経営にはマサカの坂がつきものです。
〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。
マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。
だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、
経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。
財務編① 経営セーフティー共済への加入
別名、「倒産防止共済」と呼ばれています。
その名の通り、取引先の倒産、支払不能時、不渡り時、
などに、掛け金に応じて無利子・無担保にて、
資金調達可能が可能です。
要は、連鎖倒産を防止するための、共済制度なのです。
言い方を変えれば、保険です。
掛金は、月額5000円から20万円まで。
全額を損金計上できます。
月額20万円なら、年間240万円が損金計上可能です。
掛金の累計総額は、800万円までです。
40か月以上の継続で、解約時には100%、
掛金総額を全額現金で受け取ることができます。
この解約金が、マサカの坂の際、
手元資金を早期に確保したいときに役立つのです。
今回のコロナ禍でも、
子会社も含めて2社で掛け金をかけていた顧問先は、
各社800万円ずつの解約金をすぐに受け取ることができました。
生命保険と同様、すでに預けてあるお金ですから、
解約を申し込んだ後、着金までが早いのです。
どこかの助成金とは大違いなのです。
解約返戻率が100%で、全額損金計上可能な、
唯一の保険商品と言ってもよいのです。
加入資格は、業種によって異なりますが、
資本金と従業員数が基準となります。
いずれの業種の場合も、加入のハードルは低いです。
業種ごとの基準は、
共済ホームページのこちらを参照ください。
加入資格のところに、医療法人は加入できない、とあります。
それでも、我々の顧問先の医療法人は、
別に存在する株式会社の子会社で、加入しています。
こちらがダメならあちらで、という発想なのです。
そう考えれば、間口は広がるはずです。
可能なら、月額は20万円の最高額を掛けて、
40か月で800万円の埋蔵金を、簿外に貯めてほしいのです。
で、解約すればまた、最初から掛ければいいのです。
申込み手続きは、市中銀行が窓口となっています。
我々の感覚からすれば、加入していて当然なのですが、
未だに存在さえ知らない、という経営者もおられるのです。
簡単にできることですから、
マサカの坂への備えの第一歩として、取り組んでいただきたいのです。
(古山喜章)
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