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2020年9月

2020年9月30日 (水)

CCCって何?⑦

製造業の(株)大崎機械(仮称)は、

上手に支払サイトの延長を行うことで、

CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)を改善させました。

 

具体的には、次のような文章を送りました。

 

弊社は、貴社をはじめ多くのお取引様に支えられ、

まもなく設立●周年を迎えることになります。

直近の年商は●億円を超え、

今後においても更なる業務拡大を見込んでおります。

 

業務拡大により売上、仕入の取引量の増大が見込まれるなか、

今般、社内にてお取引様との取引条件について見直しを行ってまいりました。

 

この点、得意先様からの売上債権の回収条件は

締め後4ヶ月であるいっぽうで、

仕入先様への仕入債務の支払条件は締め後3カ月であり、

回収と支払の決済期間に1カ月の乖離が生じております。

 

これにより、これまでも弊社には資金負担が生じておりましたが、

今後、取引量が更に増大するにつれ、

当該負担が弊社に与える影響も増大することが見込まれます。

 

したがって、この度、下記の通り貴社に対するお支払い条件の変更を

ご検討いただきたく、ご依頼を申し上げます。

 

なお、今回の依頼は、あくまで弊社の希望であり、貴社のご回答によって

今後の取引内容に影響を与えるものではございません。

 

貴社のご意思につき、別紙にて確認させて頂きたいと存じますので、

誠に恐れ入りますが、ご返信のほどよろしくお願い申し上げます。

 

いかがでしょうか?

色々な点に配慮したうえでの、支払サイト変更依頼でした。

 

次回は、これまでの話を総括して、

改めて支払サイト延長のポイントをまとめてみます。

 

(福岡雄吉郎)

2020年9月29日 (火)

マサカの坂に備える経営対策 財務編⑫

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編⑫ 電話加入権は譲渡して売却損を計上しておく

 

貸借対照表を拝見すると、いまだに1/3以上の確立で、

固定資産に「電話加入権」の科目をお見受けします。

だから、

「電話加入権を除却しなさい!」と言い続けるのです。

 

手続きは簡単です。

116に電話をして、出てきたNTT担当者に、

「電話加入権を譲渡したいのですが、どうすればよいでしょうか?」

と言えばよいのです。

で、『電話加入権譲渡承認請求書』をいただきます。

ネットでダウンロードもできます。

その書類をNTTに提出します。

それでも電話はそれまで通りに使えますし、

請求・支払い方法も変わりません。

電話代の支払いが停滞したときに、加入権保持者へ連絡がゆくだけです。

 

『電話加入権譲渡承認請求書』をNTTへ提出後、

電話加入権の譲渡先との、簡易な譲渡契約書を交わせばよいのです。

これらの文書類が、税務調査時の証拠書類となります。

がしかし、

税務調査で電話加入権売却のことについて調べられた、

という声は、いまだに聞いたことがありません。

要するに、特に問題視されていないと思われるのです。

 

「電話加入権を売ってはいけない!」

と言っていた税理士も、

「NTTに譲渡承認を得ましたよ」

と伝えると、「ならいい。」とあっさり言います。

「だったら最初から反対するだけでなく、

 できる方法を教えてくれ!」

と言うのが、経営者のいつもの言葉です。

 

売り先は、社長個人でもよいし、子会社でも構いません。

加入権1本につき、1000円で十分です。

それでも、1本につき、6万円前後の売却損が出ます。

その売却損は特別損失になり、税引き前利益が縮みます。

損失の40%分程度、税金での現金流出が減るのです。

 

時には、

「NTTに尋ねたら、すでに存在していないことがわかりました!」

ということもあります。

光電話契約に切り替えた時点で、電話加入権が消滅していたのです。

「こんな場合どうすればいいでしょうか?」となりました。

そんな場合は、書類の提出も、譲渡契約書も、何も必要ありません。

「固定資産除却損」として仕訳伝票1枚処理すれば、

それで完了です。

 

電話加入権は、NTTが買い取ってくれることもなく、

価値のない資産です。

国税庁のホームページでも、その価値は、

1000円~2000円で、都道府県別に設定されています。

M&Aの査定では、評価0円です。

 

そんなものを資産として抱えるよりも、

さっさと売却・除却し、節税に役立ててほしいのです。

それが電話加入権にできる、最後の奉公なのです。

 

(古山喜章)

2020年9月28日 (月)

マサカの坂に備える経営対策 財務編⑪

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編⑪ 含み損のある土地・建物を売却しておく

 

「含み損のある土地・建物は子会社へ売却して、

 特別損失を計上しなさい!」

と言い続けております。

損を吐き出すことで、総資産の額を圧縮するのです。

これがいわゆる、「オフバランス」です。

 

特に、土地です。

ご存知の通り、土地には減価償却がありません。

買ったときの簿価のまま、貸借対照表に残り続けるのです。

20年前や30年前に購入した土地なら、

都心の一等地でない限り、含み損を抱えているはずです。

含み損を吐き出せば、大きな赤字が出ます。

特別損失なので、税引き前利益での赤字です。

なので、営業利益には関係ありません。

 

「大きな赤字を出して、

 銀行は何も言わないでしょうか?」

と心配される方が今もおられます。

が、銀行が重視するのは営業利益なのです。

税引前利益が赤字になろうと、営業利益さえ黒字であれば、

まったく問題ないのです。

 

むしろ、

「キャッシュフローがよくなっていいですね。」

と、数字を心得ている銀行マンなら、

お褒めの言葉を投げかけてくれます。

キャッシュフローが良くなり、返済能力が高まるからです。

そうです。大きな税引前赤字が出ることで、

税金での流出が減り、稼いだ現金がより多く残るのです。

しかも、繰越欠損金が発生すれば、翌年度の税金も減ります。

最大10年まで、繰り越しできるのです。

 

その分、借入金を返済する、新たな設備投資をする、

などに、現金を活用できるのです。

 

加えて、

このようなオフバランスは、平常時にしておかないと、

コロナ禍のような「マサカの坂」の時には、

とてもできません。

銀行の対応も鈍ります。

今年1月下旬に、ある会社で土地・建物のオスバランスを

しようとしました。

子会社が銀行から資金調達をして、

親会社から土地・建物を買う予定で進めていました。

 

ところが、銀行から連絡が入りました。

「コロナウィルスの関係で、緊急融資の案件が増えており、

 御社への融資対応が遅れます。」

とのことだったのです。

その会社は3月末決算なので、

それまでに売却を終え、オフバランスを完了させたかったのです。

結局、3月下旬、ギリギリまで、融資実行が伸びました。

もう少し遅ければ、

オフバランスの絶好のタイミングを、逃していたのです。

 

そのうちにやろう、では進みません。

オフバランスするべき土地・建物があるのなら、

着々と、進めてゆくべきなのです。

そのことが、「マサカの坂」に強い財務体質を築く、糧となるのです。

 

(古山喜章)

2020年9月25日 (金)

CCCって何?⑥

会社の資金効率を測る指標として、CCCがあります。

CCCとは、キャッシュ・コンバージョン・サイクルといって、

いかに資金を効率よく回しているか、を示す指標です。

短ければ短いほど、指標としては合格点です。

 

製造業の(株)大崎機械(仮称)は、

上手に支払サイトの延長を行うことで、

このCCCを改善させました。

 

支払サイトを長くしてほしい、ということは、

仕入先からすると、売り上げてから

代金を回収するまでの時間が長くなる、

ということです。

 

良いことは一つもありません。

そればかりか、

「ということは、あそこは、資金繰りが苦しいんだな」

「あの会社との取引量は抑えたほうがよいな」

とさえ思われる可能性も出てきます。

つまり、良いことは一つもないのです。

 

特に田舎町でそういう噂がたてば、

またたく間にそれが広がり、

信用不安につながります。

 

大崎機械も田舎に位置しており、

そういったことは避けなければいけません。

 

また、もう一つ、

仕入先、外注先に対して、

サイトを伸ばすということは、見方によっては、

「優越的地位の乱用」になりかねません。

 

つまり、やり方を間違えると、

発注者という強い立場を使って、

弱い立場にある仕入会社、下請会社をいじめた、

と捉えられるリスクもあります。

 

回収サイトの短縮交渉においては、

そういった問題は出てきませんが、

支払サイトの延長交渉においては、

色々と考えなければいけないテーマが出てくるのです。

 

(福岡雄吉郎)

2020年9月24日 (木)

現金での回収がようやくなくなりました

「いまだにあるんですか!」

と言いたくなるかもしれませんが、

売上代金を現金で回収している会社がありました。

 

もちろん、銀行振込への変更が進んできてはいました。

が、かたくなに一部の売り先が、現金回収になっていたのです。

集金日に営業マンが伺い、一か月分の代金を現金で受け取る、

昔ながらのやり方です。

 

それが先日、「ようやく完全になくなりました!」

との報告をお受けしたのです。

「最後まで粘っていた、いくつかの会社はどうなったの?」

と尋ねると、

「“コロナ禍の折、接触での現金回収は改めたいので”

 と言うと、すべてすんなり変わったんですよ。」

とのことでした。

 

「感染者がダントツで少ない県なのに、

 この一言であっさり変わるなんて、

 これはこれで、コロナ恐るべしです。

 今までなんだったんだ!と言いたくなります。」

とは、その経営者の弁です。

 

つまりコロナ禍は、

悪しき習慣を断ち切るチャンスでもあるのです。

現金を扱うことで言えば、売上代金の回収だけでなく、

小口現金も同様です。

いまだに存在している中小企業は多いはずです。

「コロナ禍の折、接触による精算業務を廃止し、

 更なる合理化を図る」

とすれば、今の時期であれば、誰も文句は言いません。

 

また別の会社では、仕入先から届いたという、

次のような内容の通達を見せてもらいました。

「コロナ禍の折、

更なる経営の安定化と経理業務の効率化を図るため、

 手形での支払いを現金振り込みに変えていただきたい。」

この通達を受け取った会社はすでに現金振り込みだったので、

関係なかったのですが、仕入元から取引先に一斉に出されていたのです。

 

このように、

悪しき習慣があちらこちらでなくなりつつあるのです。

何事もそうですが、変わってしまえば、元に戻ることはまずありません。

変わるのが面倒くさいだけなのです。

 

現金を扱えば、不正の温床になりやすいし、

貸借対照表の現金残高も、不要に大きくなりがちです。

手形を扱えば、不渡りの危険を伴います。

お金に関する経営リスクを小さくするなら、

現金や手形の取扱いは減らしてほしいのです。

 

コロナ禍において、

変えるべき悪しき習慣がないか、見つめ直してほしいのです。

 

(古山喜章)

2020年9月23日 (水)

CCCって何?⑤

会社の資金効率を測る指標として、CCCがあります。

CCCとは、キャッシュ・コンバージョン・サイクルといって、

いかに資金を効率よく回しているか、を示す指標です。

短ければ短いほど、指標としては合格点です。

 

製造業の(株)大崎機械(仮称)は、

上手に支払サイトの延長を行うことで、

このCCCを改善させました。

 

ところで、前回のブログで、

大崎機械の売上がどんどん伸び、

資金繰りが忙しくなった、と申し上げました。

 

この意味は、簡単にご説明すると、こういうことです。

 

売掛金が月商の2か月分

在庫も月商の2か月分

買掛金が月商の2か月分

という会社があったとします。

 

❶売掛金+在庫=4ヶ月

❷一方で買掛金=2カ月

 

❶-❷の2か月分が、運転資金(短期借入金)

ということになります。

 

これを面積グラフにすると、

【Ⅰ】のような状態です。

Ccc

 

ここで、売上が倍になったとします。

すると、売掛金、在庫、買掛金も単純に倍になる、

とします。

 

すると、面積図は、【Ⅱ】のような状態になるのです。

いかがですか?

 

現実の世界は、こんな単純ではありませんが、

売上が倍になったら、利益が出て、

お金がたまる、というわけではないことが、

お分かりになると思います。

 

(福岡雄吉郎)

2020年9月18日 (金)

CCCって何?④

会社の資金効率を測る指標として、CCCがあります。

CCCとは、キャッシュ・コンバージョン・サイクルといって、

いかに資金を効率よく回しているか、を示す指標です。

短ければ短いほど、指標としては合格点です。

 

これを早くしようと思えば、

大前提として、売上至上主義から脱却すること、

というのは前回ご説明しました。

 

それから、買掛金の支払いを長くする、

ということもCCCを短くする方法です。

 

ただし、仕入先に対して、

支払いを長くすると、

「あの会社は、資金繰りが苦しいのか?」

などと、信用不安、風評被害にあう可能性があります。

 

なので、買掛金のサイト延長については、

慎重に行う必要があります。

 

ですが、実際にこれを実行した会社はあります。

それが、製造業の(株)大崎機械(仮称)です。

私から見れば、大崎機械(仮称)は、

上手にサイト延長を行いました。

 

なぜ、大崎機械が買掛金のサイト延長を行ったか、ですが、

それは、大崎機械の売上がどんどん伸び、

資金繰りが忙しくなっていったからなのです。

 

財務に明るくない経営者は、

まず、これがおわかりにならないのです。

 

次回以降、もう少し詳しく、

大崎機械の買掛金サイト延長の実務について、

見ていきましょう。

 

(福岡雄吉郎)

2020年9月17日 (木)

マサカの坂に備える経営対策 財務編⑩

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編⑩ 美術品・骨董品を売却する

 

ある画廊の方から連絡がありました。

「オークションでの買いが多く、

 売る品物が不足しています。

 美術品・骨董品をお持ちで売却意向のある方が

 おられたら、教えてください。

 どこへでも行きますので。」

 

これも巣籠り消費の一種なのか、

美術品・骨董品オークションでの、買いニーズが高まっているのです。

そう言われて日経新聞を見ていると、

最近、画廊や古美術商の広告が増えているのです。

で、広告のどこかに「買い取ります!」と記載されています。

 

連絡をいただいた画商も

「今ならこれまでより多少は、良い価格で買い取れます」

とのことなのです。

売って換金するなら、今なのです。

 

貸借対照表を拝見していると、

固定資産に“美術品・骨董品”を見かけることがあります。

しかし、中小企業の多くは、

その美実品を実際に飾ってお客に喜んでもらう、というより、

社長の趣味として購入しているケースが多いです。

なので、なかなか売ろうとしないのです。

 

「売りなさい!」と言うと、

「その値段ではもったいない!」となってしまいます。

しかし、美術品や骨董品で、

購入時より値段が上がるものは、めったにありません。

名前が売れる前に買ったものくらいです。

百貨店で購入していたら、なおさらです。

画廊や美術商は、いわば仲買いです。

彼らにとっては、それが仕入れ値なのです。

一般コレクターへ直接売らない限り、

買い値に近い価格で売却など、できないのです。

 

「買ったときよりも高い値段で売れました!」

と聞くのは、ヴィンテージのバイクや車です。

美術品・骨董品というよりも、ややオタク色の強い品物です。

オタク品は、美術品・骨董品より、相場変動が大きいようです。

 

美術品・骨董品は、今が売り時です。

お金に余裕のある個人が買い集めているケースもあれば、

思わず入った持続化給付金200万円で美術品を買う、

という法人もあるようです。

使わない美術品・骨董品は今のうちに換金し、

損が出れば売却損で特別損失を出せばよいのです。

 

会社に美術品・骨董品が眠っている会社はぜひ、

売却をご検討ください。

 

(古山喜章)

2020年9月16日 (水)

CCCって何?③

会社の資金効率を測る指標として、CCCがあります。

CCCとは、キャッシュ・コンバージョン・サイクルといって、

いかに資金を効率よく回しているか、を示す指標です。

短ければ短いほど、指標としては合格点です。

 

これを早くしようと思えば、

大前提として、売上至上主義から脱却することです。

 

売上を追求しようとすると、

回収条件が悪くても、

金払いが悪くても、

受注をしようとします。

 

また、売り逃しは悪、ということで、

欠品を恐れるようになり、

過剰仕入による過剰在庫が生まれます。

 

また、めったに出ないアイテムも、

「もしかしたら、出るかもしれない。

そのときのために在庫しておこう。」と考えて、

在庫を処分することも避け、

結果的に過剰在庫が生まれます。

 

それを避けるには、

先日ご紹介したワールドのように、

在庫管理システム等を導入して、

在庫に回転日数を縮める必要があります。

 

倉庫が広ければ、それを埋めようと在庫は増えますし、

仕入単価の引き下げやリベート獲得に目がくらめば、

売れる以上のアイテムを大量仕入れすることに

なりかねません。

 

大前提として、

売上ばかりをやみくみに追うことから

脱却することが大切なのです。

 

(福岡雄吉郎)

2020年9月15日 (火)

マサカの坂に備える経営対策 財務編⑨

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編⑨ 新たな生命保険で、既存の解約利益を相殺する

 

「おかげさまで、前に教えてもらった生命保険で

直近の利益を相殺できました。」

との声をお聞きしました。

 

その会社は、コロナ禍で業績が向上し、

例年に比べて大きな経常利益が出たのです。

一方、5年前に加入した、半分損金の生命保険は、

低い返戻率(8%)にて社長が買い取り、

解約できるタイミングに来ていたのです。

 

なので、社長への売却により、

(半分資産×5年分)から売却代金を差し引いた分、

一気に売却損を計上できたのです。

解約返戻率が低いタイミングなので、

資産計上していた保険積立金を、

ほぼ全額特別損失に計上した格好です。

 

その特別損失で、先の経常利益を相殺することができ、

税引前利益はほぼゼロに近い数字にできたのです。

で、会社から保険を安く買い取った社長は、

「次の1回だけ個人で保険料を払ったら、

 解約返戻率が大きく跳ね上がるので、

 そこで払い止めにして、いつでも解約できる

 埋蔵金として、個人で抱えておきます。」

とのことなのです。

 

このような例を踏まえて、

新たな生命保険で先の利益を相殺する、

マサカの坂に備える埋蔵金を手元に確保する、

ということを考えてほしいのです。

 

例えば昨年2月、全額損金の生命保険がなくなりました。

その直前に、先のことは考えず、

「とにかく今のうちに!」

と、全額損金の保険に加入した、という会社も多いはずです。

それらの保険商品の解約ピーク時期は、

今から5年後~7年後あたりにくるはずです。

つまり、そのタイミングで解約しないと損だけど、

解約すると大きな利益が出る、

「さあどうするか」という状況になるのです。

 

ならば今から、

5年後に低い返戻率で売却できる、

現存する4割損金の生命保険に加入しておくのです。

で、5年後の売却時に、

先に契約した全額損金保険を併せて解約し、

その利益計上を相殺できるよう、仕組めばよいのです。

 

そうすれば、全損保険の解約金は課税なく会社に残ります。

同時に、

新たに加入した保険の積立金は、経営者が買い取ることで、

経営者の手元にわたります。

経営者個人でコントロールできるようになるのです。

会社と個人で、手元資金を増やせるのです。

 

大きな利益計上を数年後に予測できる時、

その利益を消して節税し、お金がより多く残るよう工夫するには、

生命保険はまだまだ、活用できるアイテムなのです。

 

(古山喜章)

2020年9月14日 (月)

マサカの坂に備える経営対策 財務編⑧

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編⑧ 手形決済期限が120日以内から60日以内になります

 

前々回、回収期間を縮めなさい!と書かせていただきました。

9月12日付けの日本経済新聞1面で、

「手形決済60日以内 中小資金繰り改善へ短縮」

との記事が掲載されました。こちら。

 

最長120日までの決済期限であったものを、

60日以内にすることで、

下請法における実務通達を見直す、とのことです。

いつから、とはまだ記載がありませんが、

この方向性は変わることなく、改正が行われてゆきます。

但し、短縮への猶予期間は3年あるようです。

 

下請法の法律そのものに、

「決済期日期限は120日」等と記載されているのではなく、

公正取引委員会からの通達によって、

「決裁期限は120日」と管理監督されています。

 

なので、その通達を守らない場合、

法律違反ではないものの、

公正取引委員会による行政指導を受ける、

ということになり、社名公表になります。

結局、法律に違反ではないが、

コンプライアンスへの対応が不十分、

という扱いになるのです。

 

今回の改正は、昨年、経済産業省によって行われた

決裁期限に関するアンケートの結果が影響しています。

数年前より、下請け企業に対する支払いを早くせよ、

となっているものの、手形決済の平均は今も110日なのです。

昨年のアンケート結果でも、

「短縮せず、今後も現状のまま」という回答が多数を占めました。

「ならば、通達を改正するしかない。」

と、経済産業省と公正取引委員会の間で協議され、

今回の決済期限短縮(60日以内)となったのです。

 

中小企業で支払手形がなくならない要因のひとつが、

「元受けからもらう手形の期限が長いので、

 支払いも手形で長くなってしまいます。」

ということがあります。

手形は二度の不渡りで銀行取引停止となります。

事実上の倒産のリスクを、負っているのです。

 

手形決裁の期限が長い取引先には、

今回の改正の記事を提示して、

「今のうちに対応しないと、

 コンプライアンス上、問題になりますよ。

 猶予期限の間際になって実行するのは、大変ですよ。」

と情報提供する体で、決裁期限の短縮、または、

手形ではなく、現金取引の形に切り替えることを、

促してほしいのです。

 

(古山喜章)

2020年9月11日 (金)

CCCって何?②

会社の資金効率を測る指標として、CCCがあります。

CCCとは、キャッシュ・コンバージョン・サイクルといって、

いかに資金を効率よく回しているか、を示す指標です。

短ければ短いほど、指標としては合格点です。

 

CCCの計算式は、

①売上債権の回転期間

②在庫の回転期間

③支払債務の回転期間

です。

 

これを早くしようと思えば、

①売掛金、受取手形を早く回収する(サイトを短くする)

②在庫を早く売る

③買掛金、支払手形のサイトを長くする

という3つの方法しかありません。

 

アパレル業界の中で、

ワールドはこの指標が優れているのですが、

その理由は、ワールドの経営方針にありました。

 

ワールドは、「前年超えの売り上げ計画は原則立てない」

というスタンスをとっています。

 

アパレル業界では比較的ゆるい販売計画のもとで商品を仕入れ、

売れ残りをさばくために安売りする状況が

当たり前の状況で、これが収益を圧迫しいます。

 

ワールドは購買データなどに基づく需要予測システムを開発し、

在庫量に応じた最適な値付けタイミングも自動で分かるようにした。

 

また、ライバルより早く大規模店舗を閉鎖してゆき、

13の不採算ブランドを廃止し、約500店舗を閉めたとのことです。

 

この結果、棚卸資産回転日数は同業他社に比べて、

圧倒的に短くなっているのです。

 

これができているのは、経営トップが、

銀行や投資会社などの外部出身ということもあるでしょう。

業界にどっぷりつかればつかるほど、

数字を見て冷静に判断ができなくなるのです。

 

(福岡雄吉郎)

2020年9月10日 (木)

マサカの坂に備える経営対策 財務編⑦

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編⑦ 在庫を減らしておく

 

前回の売掛金と同様に、

多いほど運転資金を必要とするもうひとつの要素が、

「在庫」、いわゆる「棚卸資産」です。

メーカーだと、原材料、仕掛品、製品など、

複数の勘定科目で貸借対照表に記載されます。

それらは全部「在庫」=「棚卸資産」なのです。

 

当然、多ければおおいほど、

原材料の業者に支払う金額は大きくなります。

また、仕掛品や在庫が多いと、

売ってお金が入ってくるまでの期間が長くなります。

そのタイムラグを補うために、

在庫が増えた分だけ、運転資金が必要になります。

で、短期借入金が増え、金利も支払う、ということになるのです。

 

在庫が多いと、ロスも増えます。

使わなかった材料の廃棄ロス、

使ったけれど歩留まりで発生するロス、

仕掛品・製品の不良ロス、

仕掛品・製品の廃棄ロス、などです。

また、保管場所の賃貸料、運搬費用、

管理にかかる労務コストなどもあります。

 

在庫はとにかくコストの固まりです。金食い虫なのです。

在庫を減らして在庫の回転をよくすれば、

ムダなコストが減り、お金の回りもよくなります。

マサカの坂に陥ったとき、

たくさんの在庫を抱えている会社は大変です。

一気に売れなくなるのですから。

しかし、その分の仕入れ支払いや、運転資金の借入金返済は、

待ったなしでやってくるのです。

 

つまり、

少ない在庫で運営できるようにしておくことは、

マサカの坂への危機管理対応なのです。

コロナ禍においても、春物在庫を大量に抱えていた

アパレル会社がバタバタと倒産に追いやられました。

消費が蒸発し、資金繰りのメドが立たなくなったのです。

運転資金を融資していた銀行も、

消費回復の見込みが見えない故に、

短期の追加融資をしなかったのです。

 

晴れの日に傘を貸し、雨の日に傘を取り上げる、

ということの典型事例です。

在庫が必要な業種の会社は、

生き残りの生命線として、在庫圧縮に取り組み続けてほしいのです。

 

(古山喜章)

2020年9月 9日 (水)

CCCって何?

昨日の日経新聞で、アパレルのワールドが、

不況への抵抗力を発揮している、

と記事がありました。

 

オンワードや三陽商会が営業赤字であるのと逆に、

ワールドは、減収でも黒字を確保した、

ということでした。

 

この記事で、「CCC」についてふれられていました。

CCCは、決してツタヤ(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)のことではありません。

 

キャッシュ・コンバージョン・サイクルといって、

いかに資金を効率よく回しているか、

を示す指標です。

 

三陽商会は75日、オンワードは56日なのに対して、

ワールドは12日なんだそうです。

 

このCCC、計算式は、

 

①売上債権の回転期間

②在庫の回転期間

③支払債務の回転期間

 

です。

 

これが短いほど、資金繰りの鉄則である、

「回収は早く、支払いは遅く」を実行できている、

といえます。

 

これを早くしようと思えば、

①売掛金、受取手形を早く回収する(サイトを短くする)

②在庫を早く売る

③買掛金、支払手形のサイトを長くする

という3つの方法しかありません。

 

ちなみに、ワールドは、

②の在庫の回転期間が他社よりも圧倒的に早く、

三陽商会が88日であるのに対して、

ワールドは、37日だそうです。

 

ワールドの例を参考に、

私たち中小企業はどうすればよいのか、

考えてみたいと思います。

 

(福岡雄吉郎)

2020年9月 8日 (火)

マサカの坂に備える経営対策 財務編⑥

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編⑥ 回収期間を縮めておく

 

貸借対照表から面積グラフを作成すると、

売掛金や受取手形の面積が大きく、

一目で目に付く会社があります。

要は、売上の回収期間が長いのです。

月商の3倍、4倍、それ以上、というケースもあります。

 

回収期間が長いと、

当然、その間の運転資金が必要になります。

そのため、短期借入金が増え、金利も支払います。

総資産も膨らみ、自己資本比率は下がります。

 

「回収期間を縮めてください。」

とお願いしても、

「うちの業界ではなかなか…。」

「以前にも取り組みましたが、ダメでした。」

など、簡単にはいきません。

あるいは、営業マンが

「回収を早めるなんて、

そんなことを言って、売上が減ったらまずい。」

と考えて実際には十分な取り組みが出来ていなかった、

ということもよくあります。

経営トップが

「売上が減っても構わない!」

と本気で伝えないと、営業マンは本音のところ、

お金の話しをすることを、嫌がるのです。

 

それでも、

「回収期間の長い会社をランク付けして、

 改めてお願いに伺ったら、

 そのうちの数社は応じてもらえました!」

などということが実際にあるのです。

特に、回収期間が長く、取引額も大きい売り先だと、

資金繰りにおける効果は大きく、

それだけでも短期借入金が減るのです。

 

加えて、今は大手企業にとって、

下請けへの支払が遅いということは、

コンプライアンス順守に反することとなるので、

以前に比べて敏感な態度に変わってきているのです。

 

マサカの坂に陥ったとき、

回収期間が長い会社だと、通常の運転資金に加えて、

さらに資金調達が必要になるケースが多いです。

となると、借入金はますます膨らみます。

「いつになったら返せるんだろうか…。」

くらいの金額に膨れ上がってしまいます。

そうなると、経営者は不安が先行し、判断が鈍ります。

 

そのような状態に陥らぬよう、

回収期間の短縮に、

取り組んでおいてほしいのです。

 

(古山喜章)

2020年9月 7日 (月)

ホームページの作成費用を資産にする税理士②

とある不動産会社の話です。

 

ホームページの更新費用 500万円を

顧問税理士は資産計上しようとしていました。

 

今回の更新ですが、こちらの見解としては、

あくまで、デザインや構成を“今風”にするもので、

目的としては、会社のイメージアップをさせて、

広告宣伝や人材募集、といったところです。

 

ホームページは、いったん作成して終わりではなく、

ちょこちょこ更新をして、アップデートしていきます。

 

ところが、税理士さんは次のような見解でした。

「ホームページには、

不動産の賃貸情報も掲載しており、

プログラムが複雑な機能を持っていますよね?

そういうホームページの作成費用は、

費用計上ではなくて、資産計上なのですよ。」

と、こうきたのです。

 

税理士さんからそのように言われたら、

経理も「まぁ、そうですよね・・・」

と答えざるを得ません。

 

これについての反論です。

 

・そもそも、今回の更新は、レイアウト、デザインなど、

 情報の見せ方に関して刷新するものであって、

 特別な機能を追加するとか、そういったものではない。

 

・賃貸情報の検索システムは、昔からあって、

 今回、一部の機能の追加はあっても、

 ゼロからつくることはなく、費用全体に占める割合はごくわずか。

 

・まず、「複雑な機能」を持つものは資産計上というのは、

 何をもって複雑というのか?

 

・資産計上する、という根拠はどこにあるのか?

 

などなど反論をした結果、結局、

「今回の費用はすべて損金として落としましょう。」

となったのでした。

 

いかがでしょうか?

税理士さんからの反対理由は、

一見するともっともらしい理由でも、

よくよく考えると理由になっていない、という場合もあるのです。

 

(福岡雄吉郎)

2020年9月 4日 (金)

ホームページの作成費用を資産にする税理士

とある不動産会社の話です。

 

「来期の予想利益は、5千万円くらいですか。

そういえば、ホームページは、

リニューアルするんでしたっけ?」

 

「えぇ、はい。だいたい、500万円くらいですかね。

まぁ、資産計上する予定ですが。」

 

「え?資産計上?

よその会社は、ホームページの作成費用は、

みんな経費で落としてますよ。」

 

「えぇ??そうなんですか??

うちの税理士に相談したところ、

“今回の作成費用は、資産計上して、5年かけて償却しましょう“

と言われたのですが・・・」

 

「いやいや、ちょっと待ってください。

ホームページの作成費用は、広告宣伝費等で

落とすのが一般的ですよ。

 

ホームページの内容も、一度作成して、

1年間以上ほったらかし、とかではなくて、

ときどき更新していきますよね?」

 

「はい、もちろん、そうなると思います。」

 

「だったらなおさら、費用計上ですよ。」

 

その後、経理を通じて、

顧問税理士に改めて経費で落とせないか、

確認したのです。

 

すると、一度上げた拳が下せないのか、

「そうはいっても、やっぱり資産計上ですよ。」

との回答だったのです。

 

その理由は、もっともらしいようで、

もっともらしくなかったのです。

 

(福岡雄吉郎)

2020年9月 3日 (木)

マサカの坂に備える経営対策 財務編⑤

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編⑤ 借りてまで過剰な現預金を持たない

 

「うちは現預金に余裕があります。」

と言いながら、貸借対照表を拝見すると、

その分、短期借入金がしっかり計上されている、

ということがあります。

 

要は、現預金があるというものの、ほとんど借金なのです。

「どうして借りてまで現預金を持つんですか?」

と尋ねると、

「なにかあったときのために…。」

「銀行から、万一に備えてもっておいても邪魔にならない、

 と言われて…。」

「借りれるときにできるだけ借りたほうが良い、という本を読んで…」

など、理由はさまざまです。

 

しかし、借りてまで過剰な現預金を抱えても、

・毎月の返済は発生する。

・毎月の金利支払いも発生する。

・総資産が膨らみ、自己資本比率、総資産経常利益率など、

 銀行交渉に重要な経営指標を悪化させる。

など、かえって体力を弱めるばかりなのです。

 

銀行から借りて備えるのではなく、

いつでも借りれる状態に備えて、

平常時は借りないことです。

その方が、金利での現金流出もなく、

手残りが多いのです。

 

マサカの坂のときに銀行が本当に貸したいのは、

そのような会社です

日頃から借りまくって現預金を蓄えている会社に、

それ以上貸したいなどとは、銀行は思わないのです。

貸すならそれなりの条件を加えて、ということになります。

金利は上がり、保証協会への保証料も要求するでしょう。

 

それをまた経営者は勘違いして、

「これだけ借りていてもまだ貸してくれる。」

「うちはやはり銀行から信頼されている。」

などと考えてしまうのです。

いつでも貸しはがしやすくされていて、

高い利息を払わされていることに、気づかないのです。

 

現預金は基本、月商の1/2程度にせよ、と言い続けています。

ギリギリの現預金で回す資金繰りができていれば、

その経理財務担当は、かなり優秀です。

借りてまで現預金を膨らますより、はるかに難しく、

マサカの坂に備える筋トレが、日ごろからできているのです。

現預金は月商の何倍分あるのか?

その現預金のうち、借入金はどれくらいあるのか?

確認してほしいのです。

 

(古山喜章)

2020年9月 2日 (水)

コロナ禍のグループ間取引②

中小企業でも、複数の会社をもち、

その会社同士で取引をしている、

というケースは結構あります。

 

典型的なものが家賃ですが、

なかには、ロイヤリティー/指導料を支払っている

という会社もあると思います。

 

例えば、A社に対して子会社であるB社が、

ロイヤリティーを支払っている場合、

そのB社の業績がコロナ禍で、苦しい状況にあれば、

その支払いをストップさせることを検討するとよいでしょう。

 

詳しく言うと、A社がB社に対する債権を放棄する、

とお考えください。

 

国税庁の通達に、債権放棄に関して記載があります。

これは、もともと、大地震などの災害を想定された解釈ですが、

この4月に新型コロナを念頭に一部改正されています。

 

これによると、

①災害を受けた相手に対して、

②復旧目的として

③災害発生後相当の期間

債権放棄した場合、その放棄した金額が損金に計上できる(※)、

と書かれています。

 

※正確には「寄付金or交際費に該当しない」と書かれています。

これが、損金計上できるという意味です。

 

ただし、①②というのは、

資金繰りが困難、事業継続が困難など、

大きな傷を負っている相手先を想定しています

 

そして③ですが、この期間とは、

“災害を受けた取引先が通常の営業活動を再開するための

復旧過程にある期間”を指します。

 

このため、売上が大きく減少した期間に支払うロイヤリティに関して、

その支払いをストップさせることを検討いただくとよいと思います。

 

(福岡雄吉郎)

2020年9月 1日 (火)

マサカの坂に備える経営対策 財務編④

コロナ禍のみならず、

経営にはマサカの坂がつきものです。

〇〇ショック、〇〇大震災、〇〇豪雨など。

マサカの坂は常に発生しており、いつかは直面するのです。

だからこそ、直撃を受けても倒れないよう、

経営のさまざまな側面から、備えをしておいてほしいのです。

 

財務編④ 特別償却の活用

 

減価償却費の利点がまだまだ理解されていない、

と感じることが多いです。

減価償却費はいわば、全額損金です。

増えるほど、税引前利益を下げ、

稼いだお金が税金として流出することを防げるのです。

つまり、キャッシュフローが良くなるのです。

 

だから、

減価償却費はできる限り、増やしたい経費なのです。

なかでも活用をお薦めするのが、特別償却制度です。

通常の耐用年数による減価償却費とは別に、

設けられている制度です。

大きく、3つの特別償却制度が現在運用されています。

 

1)即時償却制度

   設備、建物附属設備、器具・備品、システムなど、

  導入年度に全額、減価償却費として計上できます。

  設備なら160万円以上など、それぞれに下限はありますが、

  上限はありません。

  2021年度の3月末が期限となっており、

延長されるかどうかは、12月に発表される、

2021年度税制大鋼で明らかになります。

  3月末までに、1日でも稼働していれば、

  全額を減価償却費として計上できます。

 

2)30%上乗せ特別償却

   通常の減価償却費に加えて、

全額の30%を上乗せできる制度です。

こちらは今のところ、期限の定めがなく運用されています。

  減価償却を始めるタイミングによりますが、

  年度の初めの月にスタートできれば、

  30%上乗せで、総額の50%近くを、

単年度で減価償却費として計上できるのです。

 

3)少額資産の特例制度

   30万円未満の資産を全額償却できる制度です。

  ただし、活用限度は300万円までです。

  それでも、活用しないのはもったいないです。

  限度額の300万円まで、フル活用してほしいです。

  2021年3月末日が期限となっています。

  が、この制度は長らく延長されているので、

  今後も延長される可能性は濃厚です。

 

これら3つの特別償却制度を最大限に活用し、

稼いでいるときにしっかりとお金が残る手を打つのです。

当然、上乗せした減価償却費は、上記のどの場合も、

すべて「特別減価償却費」として特別損失に計上します。

営業利益や経常利益は落とさずに、税引き前利益を落として、

稼いだお金を残すのです。

 

そのお金が、突如やってくるマサカの坂に、生きてくるのです。

減価償却に貪欲になることが、

マサカの坂に強い財務体質を築く、糧になるのです。

 

(古山喜章)

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