CCCって何?⑥
会社の資金効率を測る指標として、CCCがあります。
CCCとは、キャッシュ・コンバージョン・サイクルといって、
いかに資金を効率よく回しているか、を示す指標です。
短ければ短いほど、指標としては合格点です。
製造業の(株)大崎機械(仮称)は、
上手に支払サイトの延長を行うことで、
このCCCを改善させました。
支払サイトを長くしてほしい、ということは、
仕入先からすると、売り上げてから
代金を回収するまでの時間が長くなる、
ということです。
良いことは一つもありません。
そればかりか、
「ということは、あそこは、資金繰りが苦しいんだな」
「あの会社との取引量は抑えたほうがよいな」
とさえ思われる可能性も出てきます。
つまり、良いことは一つもないのです。
特に田舎町でそういう噂がたてば、
またたく間にそれが広がり、
信用不安につながります。
大崎機械も田舎に位置しており、
そういったことは避けなければいけません。
また、もう一つ、
仕入先、外注先に対して、
サイトを伸ばすということは、見方によっては、
「優越的地位の乱用」になりかねません。
つまり、やり方を間違えると、
発注者という強い立場を使って、
弱い立場にある仕入会社、下請会社をいじめた、
と捉えられるリスクもあります。
回収サイトの短縮交渉においては、
そういった問題は出てきませんが、
支払サイトの延長交渉においては、
色々と考えなければいけないテーマが出てくるのです。
(福岡雄吉郎)
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