オフバランスは今がチャンスです
株式会社ミヤタ(仮称)は、12月決算の会社です。
本業とは別に、地方の不動産(アパート物件等)を保有しています。
コロナ禍にあっても、
業績自体は大きく落とすことなく、
営業利益も黒字を確保する見込みです。
ただし、ミヤタの決算書を見ると、
左側には土地、右側には借入金がのっており、
全体に占める割合は、40%以上と、
大きくなっています。
そこで、4代目の宮田社長は、
いまから1年前に、オフバランスを行うことを決意しました。
オフバランスの対象は、上記の地方物件です。
売却先は、グループ会社を予定しました。
この物件は、北日本と南日本に2か所あり、
簿価は併せて3億円程度でした。
他にも、不動産は多々あるものの、
まずは、この地方物件の売却を画策したのです。
といっても、この物件は、現在稼働率が100%近くあります。
建物の償却がほとんど済んでいて、
帳簿価格は、ほぼ土地の値段になっています。
おまけに、地方都市の中心部に位置しています。
ということで、鑑定評価をしても、3億3千万円程度と、
含み益が出てしまうのでした。
これを聞いて、宮田社長は、がっくりです。
宮田社長は、含み損を吐き出して、
納税を抑えることを考えていたからです。
「含み益が出るなら、あまりやりたくない・・・」
そう思って、この件は、しばらく塩漬けにすることにしていたのです。
ところが・・・
(福岡雄吉郎)
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