株式は怖い①
オーナー企業の事業承継にとって大切なことは、
議決権を後継者に集中させることです。
ほとんどの会社は、
普通株式を発行しています。
普通株式というのは、
1株について1個の議決権を持つ株式です。
つまり、議決権を後継者に集中させることは、
株式を後継者に集中させることと、
同じ意味なのです。
ところが、毎年利益を稼いでいる会社は、
株式の値段がどんどん高くなります。
すると、株式を移動させようにも、
たくさんのお金が必要になってしまうのです。
議決権は、最低でも後継者が51%は
握れるようにしなければなりません
51%というのは、全体の過半数のことで、
株主総会の普通決議を単独で可決できる権利です。
役員の選任、解任、役員報酬の決定、
退職金の支給などが主な権利です。
理想的には、67%以上の議決権を握れるように
していただきたいです。
67%以上というのは、2/3以上ということで、
株主総会の特別決議を単独で可決できます。
定款変更、合併など、
組織の一大事に関することを決定できる権利です。
しかし、現実に儲かっている会社は、
この株数を後継者に持たせるのに一苦労します。
そこで、種類株式が登場するのです。
(福岡雄吉郎)
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