コロナで銀行の業績は向上しています②
ここ数か月、
銀行の業績上方修正の記事をたびたび見かけます。
コロナ融資額の増大による金利収入増、
保証協会の全面バックアップで与信費用縮小、
コロナ打撃企業の預金減で支払い利息減、など。
銀行にとってはプラス要素が重なっているのです。
コロナ禍の不安のなか、
現状の資金調達に問題がないか、再確認してほしいのです。
②無利子でも銀行は潤ってます
銀行の利息収入が激増してます。
コロナ禍で融資額が一気に増えたからです。
「コロナ融資は3年間、無利子じゃないんですか?」
とおっしゃる方がいます。
もともとの融資が無利子ではなく、
最初の3年間は、国が支払利息を補給します、ということです。
だから、“実質無利子”という面倒くさい表現になるのです。
国の利子補給は、0.9%まで、となっています。
なので、借入金利が0.9%以下なら、国からの補給で、
3年間は無利子と同じ、というわけです。
「0.9%以下でいいんだったら、
どことも利子補給で実質無金利だろう。」
と思うのですが、そうでもないのです。
「1.4%だったので、利子補給を差し引いたら、0.5%でした!」
という経営者がおられました。
しかも、「金利が低い!」と喜んでおられたのです。
私たちにすれば、
「いまどきなんてバカなことをしているのか!」
と思わずにはいられないのです。
その会社は、コロナ禍までは長らく無借金でした。
だから、現状の金利の相場をご存じなく、
20年ほど前の金利相場で頭の中が止まっていたのです。
だから、「0.5%で低い!」と感じていたのです。
その会社は無借金で自己資本比率も高いので、
交渉すれば、普段でも0.5%以下で借りれる財務体質です。
銀行も、そのことをわかっていて、
普段よりも高い金利で提示してくるのです。
ズルいのです。
その社長にすれば、
「こんな金利でいいんですか!」となります。
で、その反応を見た銀行は、
「御社は優良な財務体質なので、金利も低くさせていただいてます。」
などと平気でウソをつくのです。
つまり、借入金に縁がなかった会社が急に借りると、
銀行の言いなりになってしまう危険が、往々にしてある、
ということです。
銀行にすれば、おいしすぎるお客さんなのです。
今は銀行から借りることはない、という会社も、
現状の金利相場や、無担保・個人保証無、
などの融資条件相場を知っておいてほしいのです。
その知識が、稼いだお金を残すことに繋がるのですから。
(古山喜章)
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