コロナで銀行の業績は向上しています③
ここ数か月、
銀行の業績上方修正の記事をたびたび見かけます。
コロナ融資額の増大による金利収入増、
保証協会の全面バックアップで与信費用縮小、
コロナ打撃企業の預金減で支払い利息減、など。
銀行にとってはプラス要素が重なっているのです。
コロナ禍の不安のなか、
現状の資金調達に問題がないか、再確認してほしいのです。
③強気の銀行マンが出始めました
銀行の業績向上を受けてか、
強気の銀行マンがまた、ぼちぼち出てきました。
先日も、
「融資を受けようとしたらこんなことを言われました。
これって、先生方がセミナーで言っておられた、
財務局へ駈け込んでもいいレベルでしょうか?」
と相談してきた経営者がいました。
銀行へ申し入れた条件は、次のとおりです、
短期借入、タイボ(TIBOR)+0.1%、担保・個人保証なし。
その会社は、自己資本比率70%超、銀行からすれば超優良企業です。
資金繰りに困っているわけではありませんが、
試しに借りてみようと思い、取引のある4つの銀行に声をかけたのです。
その社長は後継者で、銀行融資を受けたことがなかったのです
うち3行は、
「はい、喜んで!」とすんなり通りました。
ところが残り1行の銀行マンから、次のように言われたのです。
“うちではタイボ(TIBOR)での融資はしていない。”
“社員全員の給与口座をうちに切り替えてくないとできない”
“資金決済を全部うちにしてくれないと貸せない”
“融資以外の取引でうちに利益を落としてくれないと、
そんな低い金利では貸せない”
これを言ってきたのが、緑色のメガバンクの銀行マンです。
「その銀行マンはひどすぎる!完全に脅迫じゃないですか!
すぐに財務局へ言いにいかないとダメですよ。
でないと、他にも被害者がでますよ!」
社長は言いました。
「やっぱりそうですよね。
でも、財務局へ申し入れたあと、銀行から報復されないでしょうか?」
「報復なんてないし、そんなことがあったら、
そっちのほうがまた、大問題ですよ。」
となり、近くの財務局へ申し入れることとなったのです。
その結果がわかれば、また書かせていただきます。
これは一番ひどい例ですが、
銀行からおどしのようなことを言われた、
という声がまた、出始めたのです。
少し業績が良くなると、
調子にのって無茶なことを平気で言う銀行マンが出てくるのです。
みな、自分自身の成績を上げたいだけです。
そんな疑問を感じる言葉を発する銀行マンがいたら、
遠慮なく、私たちに相談してほしいのです。
それが、他の中小企業を守ることにもなるのですから。
(古山喜章)
« コロナで銀行の業績は向上しています② | トップページ | コロナで銀行の業績は向上しています④ »
「銀行交渉」カテゴリの記事
- 新たな投資に備えて「銀行交渉」の力を磨きなさい②(2023.11.28)
- 新たな投資に備えて「銀行交渉」の力を磨きなさい①(2023.11.27)
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい④(2023.07.14)
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい➂(2023.07.13)
- 銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい②(2023.07.11)
コメント