資産回転率を高めることの思考欠如
回転思考、回転発想ができない経営者の方が実に多いのです。
会社の資産として何を所有しているかは B/S(貸借対照表)の左側を見ればわかるのですが、見ようとしない。 見ているがわかっていない経営者が多いということです。
「資産の部の各種資産は、寝る癖があります。寝かされず常にたたき起こせ! 」ということです。
流動資産とは、すぐにお金に換えられる資産です。
売掛金、棚卸在庫商品、短期貸付金、 1日でも早く現金の姿に換えることが回転なのです。
現金(お金)で商品・製品を仕入れて顧客に販売して、お金に換える。早く回す、一番早いのは現金で売ればよい、いや、前受金で売ればもっと早いですね。
いざとなって、この資産を売却して現金に換えようと思っても意のままにならない資産を固定資産と言います。何しろこれは、固くて、柔らかくないので、いざという時には
困りものです。
ところが、多くの経営者は これらを素晴らしい資産と思っているのです。
よく自社の資産の中身を見てください!!
帳簿価格の値打ちがありますか?
下がっていませんか?
その資産を使って、毎年その価格の10%のリターンしてくれる、稼いでくれる、利益を上げていますか?
昔は使っていたが、今は使っていない。リターンがない資産ではありませんか?
今の時代は、土地・建物・設備を借金して、自社のものとして経営する時代ではありません。
「使用すれども 所有せず」の時代です。時代は進んでリース、レンタル、下請協力会社、工場設備を持たないファブレスメーカーの時代でもあり、フランチャイズシステムは運営ノウハウのみで 勝負している時代です。
資産はすべからく回転して、稼いでくれないと困るのです。社員と同じ、稼がない月給ドロボーを会社へ置いておくことができない、厳しい時代なのです。
(井上和弘)
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