個人保証は必要ない③
「経営者の個人保証に関するガイドライン」
が金融庁より発令されたのが平成26年です。
あれから7年を経過して、今なお、
「お金を借りるなら個人保証はいるだろう」
と思われている経営者が多いのです。
③解除を要求するときはしぶとく追及する
「銀行の担当者に個人保証のガイドラインを見せて、
今は個人保証はいらないんじゃないですか、
外してください、と言ったら、
“検討いたします”
と言って帰りました。」
という声も、いまだによくお聞きします。
何かをお願いすると、
「審査部に依頼をかけてみます」
「本部に問い合わせます」
などという返答は、銀行の常とう手段です。
まず、その後は何の連絡もない、
と考えて間違いありません。
ただ、銀行はそのように返答して、時間稼ぎをするだけです。
もちろん、審査部にも本部にも、問い合わせなどしません。
放置しているだけです。
2週間を経過して、何の返答もなければ、
その銀行担当者に詰め寄っていかねば進展はありません。
「個人保証の件、どうなったんですか?」
「あぁいや、まだ、ちょっと時間がかかっているようで…」
などと、はぐらかします。
これを2度3度繰り返してようやく、
「これは実際に動かないとまずいな…。」
と銀行担当も考え、動き始めるのです。
「銀行担当に4回詰め寄ってようやく、
個人保証を外す動きになりました!」
という後継者がおられました。
東北でサービス業を展開される会社です。
「途中であきらめていたら、結局、
個人保証は外れないままだったと思います。
しぶとく交渉してよかったです。うちはおかげさまで外れました。」
とのことなのです。
銀行は、お願いすればすぐに“ダメ”とは言いません。
“検討します”などと、期待をもたせてはぐらかすのです。
前向きに検討するようなそぶりを見せて、何もしないのです。
そのような組織・体質なのです。
“そう言っておけば、銀行だから信用される”
と、銀行員は思っているのです。
このような流れに気持ちを緩めることなく、
「個人保証は外したいんだ。
お願いした件はどうなっているのか。」
と、しぶとい交渉をお願いしたいのです。
(古山喜章)
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