借入金の返済期間①
設備投資をするときに、
その全てを自己資金でまかなえれば、
それに越したことはありません。
手元資金がない場合は、借入を行うわけですが、
この借入をする場合は、資金繰りの点からよくよく検討が必要です。
多いのが、借入の返済期間が短すぎる、
というケースです。
借りた当初は、そう感じなくても、
後々、資金が足りなくなって、
返すために借りる、という悪循環にはまります。
もちろん、早く返すに越したことはありませんが、
あまり短く設定すると、資金繰りがとても忙しくなります。
例えば、田中実業(仮称)でこんなことがありました。
田中実業の本業は、製造業です。
商売は堅調で、利益剰余金もたくさん積みあがっていました。
現在の社長は、50歳の3代目社長です。
社長の父親は、現在は会長をしています。
この田中実業の一つの問題点は、
株式が散らばっていたことです。
創業者が、株式は平等に、
ということで、3人の子供に均等に
株式を分けてしまったのです。
実際に、経営したのが、
長男の田中会長だったわけで、
他の2人の兄弟は、経営にはタッチしていませんでした。
創業者が亡くなったあと、
田中会長は、このままではマズイ、と思い、
株式の買い集めに動きました。
(つづく)
(福岡雄吉郎)
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