コロナ禍のおかげで・・・①
ここまでコロナ禍が続くとは、
誰もが思わなかったなか、
“コロナ禍のおかげで、こうなりました。”
という、
経営者のさまざまな声を、お聞きしました。
①政府系で借りれるようになりました!
「コロナ禍のおかげで、
政府系の銀行から借りれるようになりました!」
と語るのは、パチンコ・スロットのホール運営をされている、
遊技業を営む経営者のお声です。
パチンコ・スロットは、今なお、
銀行から資金調達をするのが厳しい業界です。
「先生方の紹介される会社なら、喜んで融資いたしますよ!」
という銀行も、
「ところでどのようなご商売ですか?」
「パチンコ・スロットです。」
と答えると、
「すみません…、ご存じかと思いますが、
その業界にだけはまだ、融資案件が通りづらいんです・・・。」
と、嫌煙されるのです。
多くの市中銀行からは、
ギャンブル依存症の温床となる業界とみなされ、
思う通りの融資を受けれないのです。
とはいえ、パチンコ・スロットは、機械を入れ替えるにも、
1台50万円は必要とする、設備産業でもあります。
営業を継続するだけでも、かなりの資金を必要とするのです。
なので、多くの場合、
パチンコ・スロット業への融資が多い信用金庫や、
中小規模の地方銀行から、
相場よりもかなり高い金利で融資を受けているのです。
そのような状況なので、
政府系銀行から融資を受ける、ということは、
コロナ以前には全くなかったのです。
ところが、コロナ禍に入り、
その状況が続く中、昨年の6月頃から、
これまでの状況が変わってきたのです。
「先生、なんと政府系の銀行から借りれましたよ!」
という声が、ホール業の経営者から、
続々と耳に入ってきたのです。
「コロナ禍以前にも融資を受けれるか、
何度も問い合わせたことはありましたが、全くダメだったんです。
ところが、
“コロナ融資には業界のしばりがないから”と言うんですよ。」
とのことだったのです。
さらに、
「これまで我々が借りていた金利と比べたら、夢みたいな金利です!」
と言うのです。
パチンコ・ホール業は、今でも2%超の金利が珍しくないのです。
それが、無利子の特別期間が終了しても、
1%程度の金利で借りれるなど、信じられないのです。
この先も政府系から融資を受けれるかどうかは、わかりません。
加えて遊技業界は、カジノ問題や、高射幸性台の規制など、
マイナス要素が多く、衰退産業のひとつなのです。
それだけに、
生き残りをかけて奮闘する遊技業の会社にとって、
政府系融資の解禁は、コロナ禍のおかげ、
と言える大きな進展だったのです。
(古山喜章)
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