借入金の返済期間②
田中実業(仮称)でこんなことがありました。
2代目社長(現会長)が、
当時分散していた株式の買い集めに動きました。
当時も今も、田中実業の株価は、高かったのですが、
思い切って高い株価で買い取ることにしたのです。
時価で6億円くらいはしたでしょうか。
当時の田中社長(現会長)には、
個人としてお金がありません。
したがって、当時つくっていたタナカという資産管理会社が、
この兄弟から株式を買い取ることにしたのです。
問題は、この資金調達でした。
この資産管理会社(タナカ)は、他に不動産を保有し、
それを賃貸にまわしていましたが、
それでも年間で大きな利益を生んではいませんでした。
タナカが株式を買い取るにあたって、
6億円をメガバンクから調達しました。
返済期間は、6年で設定しました。
お分かりだと思いますが、
株式をもったところで、
期待できるのは、配当収入くらいです。
実は、田中実業には、
田中会長以外にも、銀行、生命保険会社などが、
出資をしていて、たくさん配当することは、
現実的にできなかったのです。
その状況で返済期間6年は短いですね。
資金繰り担当者は、
返すために借りる、を繰り返すことになっていたのです。
(福岡雄吉郎)
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