変わる銀行、変わらない銀行③
ここ最近、「?」と思わるような銀行交渉があります。
変わる銀行、変わらない銀行、さまざまです。
(ケース2)「少人数私募債は、自己資本としてみなしません」
社長に退職金を出したあとで、
少人数私募債を発行してもらう、
というスキームを勧めています。
理由の一つが、
少人数私募債は、資本性借入金であり、
銀行の格付け(スコアリング)上は、
自己資本としてみなしてくれるから、
というものでした。
ところが最近伺った事例では、
・商工中金
・日本政策金融公庫
・地方銀行
から、
『少人数私募債のみなし資本は自己資本と見なしません』と
直接、役付及び担当者に断言された、
という会社がありました。
そこで、私のところに相談が来たのでした。
この会社は、決して財務体質が健全とはいえず、
少人数私募債を自己資本としてみなしてくれないと、
格付け、与信上で、
明らかにマイナスとなることがはっきりしていました。
そこで、
金融庁から発行されている、
「資本性借入金」に関する資料を示し、
少人数私募債は、いわゆる資本性借入金であることを説明し、
また、「いざというときは、会長の退職金は、債権放棄してもらう」という覚書
を作成して、再度、掛け合ってもらいました。
そこでようやく、「少人数私募債は、自己資本としてみなします」
となったのでした。
(福岡雄吉郎)
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