変わる銀行、変わらない銀行①
ここ最近、「?」と思わるような銀行交渉があります。
変わる銀行、変わらない銀行、さまざまです。
(ケース1)「今までより低い金利は出せません」
生コンの製造販売を行っている清原商店(仮)は、
お付き合いしているハウスメーカーの急成長もあり、
ここ3~4年は業績も好調です。
年商で10億円、経常利益は5,000万円前後、
自己資本比率は、26%です。
借入金は、長短合わせて、2.4億円なので、
債務償還年数は、4年~5年くらいです。
これだけ見ると、財務的に決して悪い会社ではありません。
決算書の内訳をみると、
銀行借入は、金額の多い順番に
Y信金がメイン、
ついで、地方銀行のY銀行
さらに、K信金と続きます。
金利ですが、各銀行ともに1.5%程度、
Y信金の当座貸越にいたっては、1.975%でした。
一言で、高すぎですね。
しかし、会社の状況は、今でこそよくなりましたが、
5年ほど前までは債務超過の水準をいったりきたりで、
決してよい状況にはありませんでした。
そのときの、「貸してあげた」という銀行の意識、
「貸してもらえた」という社長の意識が、
いまなおこびりついているような感じでした。
この清原商店ですが、
財務体質を良くしたいということで、
オフバランスをすることにしました。
そこで、新規に不動産会社を設立して、
その不動産会社が、新たに銀行から借入れをすることにしました。
そこで、Y信金、Y銀行、それから、
新たに地方銀行のK銀行を加えて、
より良い条件で新規調達をすることを画策したのです。
そこで、メインのY信金から出た一言が、上から目線で、
「今までより低い金利は出せませんねぇ」
だったのです。
(福岡雄吉郎)
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