役員報酬はいくらが妥当か?④
ここまで役員報酬を上げる、
という面を中心にしましたが、
これは業績がよい場合の話です。
業績が悪くなれば、当然、
役員報酬は下げていただきたいと思っています。
しかし、この下げるということを
なかなかされない方が多いです。
創業者の場合は、比較的すぐに下げますが、
後継者の場合は、下げることをしないケースがおおいです。
ある会社の幹部の方が、
「うちの二代目は、自分の食い扶持(報酬)のことが中心で、
会社のことは二の次ですよ。」
と言っていましたが、
確かにこういう方がときどきいらっしゃいます。
私たちが役員報酬をたくさんとっていただきたいと言っているのは、
一つは、事業承継(高い株を買うお金)、
もう一つは、私利私欲で散財せずに、
会社がピンチになったときに、
自分のポケットからお金を出せるようにと、
そういう意味合いもあるのです。
これが出来る方が意外と少ないように思います。
ひどいときは、
営業利益が赤字で、借金まみれなのに、
社長の役員報酬が月500万円という例もありました。
この社長いわく、
「私の信奉しているコンサルタントは、
会社は社長がすべてを背負っている。
だから役員報酬も社長が決めればよい。
社長の責任は、とてつもなく大きく、はかりしれないものがある。
だから、報酬はたくさん取るべし。」
と言われたと言っていました。
社長もそのコンサルタントも、
会社の財務については、まったく考えておらず、
本当にひどい状態でした。
傾向として、財務がよくない、借金が多い会社に限って、
社長の報酬が高いのです。
何事もバランスです。
(福岡雄吉郎)
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