現金が過剰な会社の共通点 ②
「現金も在庫と同じ。過剰に持つな!」
と言い続けております。
それでも決算書を見ると、
過剰な現金を持つ会社の多いこと。
その会社の経営者の方々には、
共通するいくつかの点があるのです。
②資金繰りがわからない
現預金は月商の2分の1にしなさい、と常々申しております。
「それでは毎月の支払いが厳しいです。」
とおっしゃる経営者がおられます。
「支払うだけではなく、入金も毎月あるでしょ。」
と言うと、
「それはそうなんですが・・・。」となります。
「現状、毎月の入金が何日で、支払いは何日ですか?」と尋ねます。
すると、
「え~っと、確か・・・・。」となって行き詰まります。
結局、資金繰りに対する意識・知識が不足しているのです。
毎月これくらいの支払がある、
ということを経験則でつかんでいるだけなのです。
その経験則をもとに、
「余裕を見てその2倍くらいもっておきたい。」
といったような感覚で、必要な現預金を概算しているのです。
お金が入る日と、お金を支払う日を明確につかんでおけば、
月末に月商の1ケ月や2ケ月分もの現預金を持たなくてもよい、
ということはわかるはずです。
加えて、お金が入る日を少しずらせば、
支払いが楽になる、等ということも見えてくるのです。
貸借対照表で考えれば、
流動資産の現金化と流動負債の支払いのバランス、
を考えればよいのです。
資金繰りがわからないということはつまり、
貸借対照表を見ていない、わからない、ということです。
お金の入りと出を管理すれば、短期借入金をしてまで、
余計な現預金を抱える必要はないのです。
総資産を膨張させて銀行格付に悪影響を及ぼし、
払わなくてもよい金利を銀行に払うより、
いかに少ない現預金で資金繰りを回すのか、
ということに、もっと注力してほしいのです。
(古山喜章)
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