株式買取事例③
オーナー会社にとって、
株式なるものほど、面倒なものはありません。
特に、これからは、少数株主にはより一層注意が必要です。
一番注意しなければならないのは、
自己資本が積み上がり、現預金も積み上がり、
毎年の営業利益もコンスタントにあげている、という会社です。
こういう会社のオーナーには、
「少々高くてもいいから、株式を買い取りましょう。」と勧めています。
つい最近あった事例をご紹介します。
(ケース1)
岩本電気(仮称)の場合
・岩本社長は、3代目の社長です。
・実父が創業者、実父の弟(つまり叔父)が2代目社長です。
・株式は、岩本社長70%で、
叔父の息子(つまり、社長から見て従兄弟)30%でした。
岩本電気は社員が10名くらいの電子部品商社です。
現在の岩本社長には、実子が2人いますが、
それぞれ海外で別の仕事をしており、
会社を承継することはありません。
そこで、岩本社長が考えたのが、M&Aでした。
しかし、そこで目の前にあったのが、30%の株主の存在です。
この30%の株主は、いまは、岩本電気から離れています。
私は、M&Aすることにあたっては、
まず先にこの従兄弟の株式を買い取るべきだと考えて、
岩本社長に伝えました。
そのほうがトータルで見れば得だからです。
岩本社長は、「うーん、このタイミングで買い取るんですか?」
と当初は強い難色示していました。
これには、これまでの経緯が色々とあるようで・・・
(つづく)
(福岡雄吉郎)
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