コロナ禍でも攻める②
コロナショックが始まり、
かれこれ1年半以上が経っています。
まだまだ収束する気配が見えませんが、
悲観的に考えて、悲観的に考えていても
状況が良くなることはありませんので、
将来に向けて動かなくてはいけません。
民間金融機関のコロナ特別融資は今年の3月まで、
さらに政府系(政策金融公庫、商工中金)のコロナ特別融資も、
今年で制度終了の予定です。
コロナ特別融資は、3年間無利子、
最大5年間据置きですが、
いずれは返済する時期がやってきます。
ということは、これから経営が立ち行かなくなる会社が
多く出てくるでしょう。
となると、増えてくるのは、M&A(救済型)です。
経営、資金繰りが厳しくなった会社が
業績の良い会社に救いを求めるような形で、
金融機関等からM&Aの案件が持ち込まれる場面も増えるでしょう。
その際は、B社(倉庫業)の事例を参考にしてください。
B社は、昨春に高額の不動産を取得しました。
当初、不動産の仲介会社から提案された金額から、
5億円ものディスカウントに成功しました。
契約前の不動産業者(仲介会社)とのやり取りは、
次のような感じでした。
「他社がたくさん興味を示しています。
他社は、御社よりも高い●億円出すと言っていますが、
御社優先に動いています!
- 日までに買付証明を出してください!」
などと急かされます。
ここで、B社は冷静に動きました。
「コロナだから、不動産を狙っている他社は苦しくなっているかもしれない。
不動産屋が急かしてくるのも、先方が焦っているからかもしれない。
ここは一歩立ち止まって、冷静に抑えて金額を入れよう。」
その後、いろいろと厳しい交渉を経て、
当初提示金額から5億円ものディスカウントに成功したのです。
“期限間近”“期間限定”“最優先”“貴方だけ”
このような言葉に日本人は弱いものです。
これからM&A、あるいは、B社のように不動産で、
「買いませんか?」という案件が現れるかもしれません。
その際は、前のめりにならずに、一歩立ち止まってください。
特に、「今週までに」「今月までに」などと、
期限を急かすような交渉は、一段とお気をつけください。
(福岡雄吉郎)
« コロナ禍でも攻める① | トップページ | コロナ禍でも攻める③ »
「経営」カテゴリの記事
- 社員持株会の活用にも備えが必要です⑤(2022.06.24)
- 社員持株会の活用にも備えが必要です④(2022.06.23)
- 社員持株会の活用にも備えが必要です③(2022.06.22)
- 社員持株会の活用にも備えが必要です②(2022.06.21)
- 社員持株会の活用にも備えが必要です①(2022.06.20)
コメント