個人保証は外せます。⑤
コロナ禍以降、
「融資時に個人保証をしました。」
という例が、中小企業では増えている、
と実感しています。
しかし今や、個人保証をする時代ではありません。
そもそも、今は既存の個人保証を外すことができるのです。
⑤財務局に聞いてみる、と言う
「それでも銀行が個人保証を外さない時は、どうすればいいですか?」
となることがあります。
その際は、
「“財務局に聞いてみる”と言ってください。」
と言っております。
「うちの財務体質で個人保証を外してもらえないのですが、
しかたがないのかどうなのか、財務局に聞いてみます。」
と、銀行の担当者に伝えることです。
財務局は、金融庁の下部組織です。
金融庁が銀行に対して指導をすることの、実務部隊なのです。
銀行は金融庁を恐れています。その流れで、
財務局をも恐れているのです。
財務局に聞いてみる、と言えば、銀行員は、
「そ、それは待ってください!
もう一度、本部で検討しますので!」
となり、個人保証がようやく外れた、ということが、
何度もありました。
それほど、銀行は財務局を恐れいているのです。
実際に、財務局へ連絡した社長に聞くと、
会社名や財務状況を確認されたうえ、
銀行の名前、支店名、担当、そして、
具体的にどのような言い方をされたのか、
等のヒアリングを受ける、とのことです。
その後、財務局から銀行本部に連絡が入り、
本部から支店長に連絡が入ります。本部からすれば、
「おまえの支店でなんてことをしてくれたんだ!
財務局から連絡が入ってきたじゃないか!」
といった状況に陥るのです。
支店長にすれば、そんなことになれば、大失態なのです。
人事がすべて、の銀行において、
絶対にそんなことには、なりたくないのです。
財務局からの連絡を受けた銀行支店の支店長や担当は、
格下店舗への異動になります。懲罰人事です。
なので、「財務局へ聞いてみる」
は、銀行交渉において、困ったときの切り札なのです。
他行も含めて交渉をしかけても、
銀行が個人保証を外さない、というのなら、
この切り札を、使ってみてほしいのです。
(古山喜章)
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