やっぱり無借金がいい ③
コロナ禍で、
借入金が増えた決算書を見る機会が増えました。
やむ得ない借入金もあれば、
必要ないのに不安で借りた借入金もあります。
しかし、どこまでいっても借入金は返済が必要です。
長く経営を続けるには、やっぱり無借金がいいのです。
③総資産が過剰に膨らまず、自己資本比率も高い
できるだけ少ない総資産で経営しなさい、
と言い続けおります。
確実に言えるのは、借入金が増えれば増えるほど、
総資産は膨らむ、ということです。
借入金の分だけ負債が増えるのですから、当然です
しかも、借入金が増える形で総資産が膨らめば、
自己資本比率は確実に下がります。
自己資本比率は、
総資産額に占める、自己資本額の割合です。
資本金と毎年の純利益の積み上げである
自己資本比率は、総資産額の33%以上であってほしいのです。
中小企業の財務は、
いつでも銀行からよい条件で資金調達できるよう、
すぐには倒れない、強い体質にしておいてほしいのです。
その最たる経営指標が、自己資本比率なのです。
銀行は、融資先や当座貸越枠を設けている会社の
決算書を毎年入手し、そのデータをもとに、
概ね10段階で格付け(スコアリング)をしています。
お金を貸しても安全な会社と、そうでない会社を、
決算書データからランク付けするのです。
その格付け(スコアリング)において、
重点的な指標となるのが、自己資本比率なのです。
自己資本比率が高い、ということは、
銀行にとって、倒産リスクが低い会社なのです。
金貸しである銀行がお金を貸すのに、
倒産リスクが低い会社にお金を貸したいのは、当然なのです。
加えて、格付け(スコアリング)が低く、
リスクの高い会社に銀行がお金を貸した場合、
銀行は貸倒引当金を多く積む必要があります。
そうなると銀行の業績悪化要因となります。
できる限り、銀行はそれをしたくないのです。
会社は無借金であれば、それだけで、
高い自己資本比率を維持しやすいでのす。
それは、銀行からの資金調達に強い会社の証しなのです。
銀行にすれば、
こんな会社にお金を貸したい!という会社なのです。
そのような存在であれば、マサカの坂など、
いつなんどきでも資金調達がしやすいのです。
無借金であることは、自己資本比率向上に繋がり、
銀行交渉に対して有利な立場を維持できる、
大きな手立てとなるのです。
(古山喜章)
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