2022年のうちに進めておきたいこと②
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
年始にあたり、今年のうちに進めておきたいことを、
書かせていただきます。
②コロナ融資の返済
一昨年の2019年、
コロナ禍突入で先行きが見えない時に、
多くの中小企業がコロナ融資を受けました。
そのおかげで大いに助かった会社もありますが、
当面は無利子だから借りた、という会社も多いです。
現預金と借入金を積み上げただけで、
「無利子の期間が終わりに近づいたら返します。」
と、言われるのです。
実際、このようなお考えの社長が多いです。
その無利子が終わるのは、
2023年の4月~6月ころです。
ではその時期、中小企業がいっせいに、
不要なコロナ融資を銀行に返そうとしたら、
どうなるでしょうか?
銀行は必ず、反対します。
特に市中銀行は激しく反対することが予測されます。
それでなくても、銀行はカネ余りで貸し先がなく、
困っているのです。
そのような状況のなかで、
大量の現金が一気に返されるのを、
「わかりました。」
と素直に受け入れる銀行はほとんどないと思われます。
「いやいや、そのようなことを言わずに、
金利は低くさせていただきますので、
そのまま御社でお持ちください。
まだまだ、お持ちいただいたほうが安心できますよ。」
などと、銀行担当は返済させないように、しようとするはずです。
「支店長と約束しているから大丈夫ですよ。」
と言われた社長がおられました。
そのような口約束は、何の効果もありません。
返済しようとしたときには、もうすでに異動で、
別の支店長かもしれません。そうなると、
「それは前任者のことですので、申し訳ありません…。」
と言われて終わりです。
さらに、
借りていた支店が閉鎖になる、
借りていた銀行が合併になる、ということもあり得ます。
そうなるとなおのこと、返済を拒まれます。
で、何度も銀行から反対されるうちに、
「じゃあ、返さずにこのまま持っておこうか。
銀行とのつきあいだと思えばいいか。」
という結果になりがちです。
そうなると、金利は発生するし、
総資産が増えて財務指標が悪化し、
格付け(スコアリング)を落とす原因にもなります。
会社にとって、何もいいことがないのです。
そうならないためにも、
各社が駆け込む2023年の春先ではなく、
2022年のうちに、コロナ融資を返済してほしいのです。
(古山喜章)
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