自社株は誰に売るべきか?①
最近相談のあった会社ですが、
卸売業を営まれており、業績自体は堅調に推移しています。
事業承継、M&Aをどのように進めてゆくか、
というご相談でした。
株式は誰がどのくらい持たれていますか?
質問すると、あまりお目にかかることのない株主名簿でした。
全体の発行済株式が、250,000株
そのうち、210,000株は、自己株式なのです。
貸借対照表を見ても、利益剰余金が6億円ありながら、
自己株式が▲5億円となっており、
結果的に、純資産(自己資本)は、1.5億円ほどしかありません。
色々な会社の株主名簿を見てきましたが、
ここまで自己株式の割合が大きい会社は初めてです。
「社長、なんでこんなに自己株式が多いんですか?」
「創業初期のメンバーから買い取ったものや、
私が持っていた株式も、自己株式として、
会社に買ってもらっています。その蓄積ですかね。」
このようにおっしゃいます。
「でも、自己株式で売ったら税金高いですよね?」
「そうなんだよね、何だかよく分からないけど、
みなし何とかがどうだっていって、
結局、がっぽり税金を払うことになって、
あんまり手元に残らなかったよね。まぁ、仕方ないよね。」
「社長、株式って、誰に売るかで金額も変わるし、
税率も大きく変わるって、ご存じでした?」
「いやぁ、よく分からないねぇ。
別に税理士さんからそういう話もなかったし。
俺の株は誰に売るのが正解だったのかね?」
(福岡雄吉郎)
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