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2022年2月

2022年2月28日 (月)

手形サイト短縮へ、国は動き始めています。

“手形サイトの決済期限が2024年に縮まります。”

と何度か書かせていただきました。

現状、120日から60日になります。

紙の手形だけでなく、電子手形も同様です。

そして、紙の手形は2026年に廃止になります。

 

先般、2月16日、

中小企業庁と公正取引委員会の連名で、

「手形等のサイトの短縮について」という表題で、

大企業約5000社に対して、通達が出されました。

それが、こちらです。

ダウンロード - e382b5e382a4e38388efbc96efbc90e697a5e79fade7b8aee8a681e8ab8be9809ae98194.pdf

 

 

通達の送付対象となった会社は、

事前アンケートの結果、現状の手形サイトは60日超、

と答えていた、下請け企業を抱える大企業です。

 

内容としては、

「令和6年(2024年)には、最長サイトを60日に縮めるので、

速やかに現状のサイトを見直しなさい」

といったものです。

2024年の何月から、とは明確にされていませんが、

間違いなく、ルール改正に向けて国が動き出した、

と考えるべきです。

 

現状、大企業から60日を越えるサイトで回収しているのなら、

添付の通達を見せて、

「こういう通達が届いているのではないですか?

 早めに対応して、改善指導のないようにしてください。」

と、購買決定者に申し入れてほしいのです。

先に行われた大企業へのアンケートは、

おそらく財務担当が記載しているはずです。

多くの購買決定者は、このような通達が来ていることなど、

知らないことも大いにあり得ます。

 

それに、大企業ともなれば、

購買決定者の上の役員クラスやトップが承認しないと、

支払いサイトが縮まらない傾向があります。

しかも、購買決定者にすれば、

支払いサイト短縮は上司に言いにくい内容です。

だからこれまでは、

下請けから短縮要請されても、放置したままになっていました。

 

しかし、国が出している通達があるのなら、

購買決定者も上司には進言しやすいです。

サイト短縮のルール改訂を、

大企業の上層部の誰もが把握しているとは、到底思えません。

資金繰りのことなど考えていない役員が、まだまだいるはずなのです。

 

中小企業にとって、

売上回収を早くできるだけで、資金繰りは大きく変わります。

せっかくのこの機会を逃さず、早めに動いてほしいのです。

 

(古山喜章)

2022年2月25日 (金)

好業績にご用心④

過去3年間の所得(=税前利益と考えてください)の平均が、

15億円以上であれば、

税務上は、中小企業としてみなされなくなっています。

それによって、即時償却などの優遇税制が使えない、

というデメリットが生まれています。

 

これまで受けている優遇税制の全てが受けられない、

というわけではなく、主に、投資に関するメリットがなくなります。

 

直近3か年の平均所得15億円以上なら使えません。

したがって、永遠に使えない、というわけではありません。

また、この条件に該当することで、使えない税制、

逆に、使える優遇税制は、添付の通りです。

「適用不可」というものが、使えない制度です。

 

なお、判断基準については、厳密には、税務上の課税所得です。

ここは、顧問税理士に調べてもらったほうが賢明です。

 

平均所得15億円以上超えそうということですと、

対策は、費用を増やして、15億円を割る、ということしかありません。

 

・大型投資をして即時償却で落とす

・決算書で含み損を持つ資産があれば、損出し(売却損など)を計上する

・家賃・リース料の前払い、修繕の前倒しなど、来期も支払い発生するものの前払い

・広告宣伝(ホームページ更新、採用)

・グループ会社への支払を増やす

・非常時に備えて保険に入る

・オペレーティングリース

 

などで費用をつくることを検討するしかありません。

 

もっとも、来期に大型の設備投資がなく即時償却を使う予定がなければ、

今期はこのままにして、来期の利益を抑えることで、

再来期に即時償却を使えるようにする、という考えをとることもできます。

 

(福岡雄吉郎)

2022年2月24日 (木)

好業績にご用心③

過去3年間の所得(=税前利益と考えてください)の平均が、

15億円以上であれば、

税務上は、中小企業としてみなされなくなっています。

それによって、即時償却などの優遇税制が使えない、

というデメリットが生まれています。

 

そもそも資本金が1億円以下の会社が、

中小企業として優遇税制を受けられる、

というのはご存じの方が多いと思います。

 

そのメリットとは・・・

 

①即時償却、特別償却が使える

②30万円未満の資産を買った場合は、損金に落ちる

(ただし、年間300万円未満まで)

③多額の損失が発生した場合、最大10年間は税金を払わなくて済む

④多額の損失が発生した場合、前年に支払った法人税を取り戻せる

⑤交際費が800万円まで損金になる

⑥法人税率が優遇されている

⑦住民税が安い(数万円~10万円程度安く済む)

⑧外形標準課税がかからない

(外形標準課税には、赤字でも税金がかかる)

⑨税務調査は、税務署が対応する(資本金1億円超は、国税局対応)

 

が主なものでした。

 

このうち、過去3年間の所得(=税前利益と考えてください)の平均が、

15億円以上の会社は、

①②⑥が使えなくなります。

 

これまで受けている優遇税制の全てが受けられない、

というわけではなく、主に、投資に関するメリットがなくなる、

とお考えいただければ結構です。

 

「留保金課税はどうですか?当社にとっては、これが一番大きいのです?」

 

「はい、過去3年間の所得(=税前利益と考えてください)の平均が15億円以上でも、

留保金課税は、引き続き適用されません。」

 

(福岡雄吉郎)

2022年2月22日 (火)

好業績にご用心②

コロナ禍で、顧問先を見ていますと、

業績の良い会社は非常に良く、

業績の苦しい会社は、いまなお、浮上のきっかけをつかめない、

といった感じで、二極化しているように思います。

 

しかし、たくさん利益を稼いでいる会社は、

中小企業としての恩恵が受けられなくなります。

 

どういうことですか?

「資本金1億円以下であれば、中小企業でしょう。

最近もLCCのピーチが資本金を75億円から

1億円に減らしていましたが、あれは、中小企業になるためでしょう?」

 

はい、確かにそのとおりです。

資本金1億円以下なら、中小企業として取り扱われます。

 

ところが、

過去3年間の所得(=税前利益と考えてください)の平均が、

15億円以上であれば、

税務上は、中小企業としてみなされない、ということです。

 

過去3年間 平均所得15億円以上

ということは、

直前3年間 合計所得45億円以上

ということです。

 

つまり、毎年15億円以上稼いでいなくても、

3年平均して15億円以上になっていれば、

中小企業の特例が受けられなくなる、

ということです。

 

私の関係先でも数社、こういう会社が出てきています。

となると、どんなことになるのでしょう?

資本金1億円以下であることのメリットが、

すべて失われてしまうのでしょうか?

 

また、何とかこれを逃れる対策はないのでしょうか?

 

次回、改めて資本金1億円以下であることのメリット、

また、3年平均15億円以上の会社がどんなデメリットがあるのか、

詳しくみていきます。

 

(福岡雄吉郎)

2022年2月21日 (月)

好業績にご用心①

コロナ禍で、顧問先を見ていますと、

業績の良い会社は非常に良く、

業績の苦しい会社は、いまなお、浮上のきっかけをつかめない、

といった感じで、二極化しているように思います。

 

先日セミナーに相談に来られた会社では、

コロナ禍で非常に好調で、

今期の経常利益は20億円程度になりそうだ、

ということでした。

 

銀行金利は、

メガバンク3行、また、地方銀行、

いずれも金利は0,02%~0.03%、

5億円借りても、金利はわずか10万円で、

銀行側も「いくらでも貸しますよ!」という破格の条件が提示されている、

ということでした。

 

セミナーの内容を聞かれて、

「うちも、将来に向けて投資をします!

即時償却、いいですね!

わが社も実行します!」

とおっしゃっていました。

 

「でも、社長、気を付けてくださいね。

社長のような会社だと、

場合によっては、即時償却が使えなくなりますよ」

とお伝えしました。

 

「えぇ!?どういうことですか?」

 

「たくさん利益を稼いでいる会社は、

中小企業としての恩恵が受けられなくなる、

ということです。」

 

「それは、困りますね!どんな条件でしょう?」

 

(福岡雄吉郎)

2022年2月18日 (金)

インフレが近づいてきた⑤

日本経済新聞の紙面を見ていると、

「金利上昇」「コスト高騰」の文字を見ない日が

なくなってきました。

特にアメリカでは、進むインフレの流れを抑える

金融政策へと動き始めました。

その流れはやがて、日本にも近づいてきているのです。

 

⑤過剰な品質・サービスを見直す

 

ある食品工場で製品原価の見直しをしていたとき、

「この調味料だけど、

こんな高いメーカーのものを使う必要あるんですか?」

ということがありました。担当者は、

「このメーカーの調味料のほうが、品質がいいんですよ。」

と言うのです。

「そりゃそうだろうけど、わが社のこの製品で、

 そこまでレベルの高い調味料を使う必要性はないでしょ。」

となり、ワンランク下げた原材料に変更したことがありました。

 

これは食品の例でしたが、何であれ、

過剰品質の原材料や資材を使用している、

ということが、あるのです。

しかしそれは、高品質のものでもデフレで安く買えるから、

できたことだったのです。

インフレで原材料がどれも上がれば、

そのような過剰品質のものを使っていては、原価が合わないのです。

 

原材料の過剰だけではありません。

長引くデフレのなか、

さまざまなサービスがタダ同然のように、

顧客に提供されてきました。

配送料0円、年会費0円、初年度年会費0円、

おかわり無料、食べ放題、などなど、

安さを売り物にする商売が氾濫しつづけました。

 

しかし、インフレ環境の局面では、

そのようなことを継続するのは、体力を疲弊させるだけです。

しわよせの多くは、現場で働く人たちのもとへと向かいます。

人件費を上げれないのです。

やがて、現場がついていけなくなるのです。

 

この30年、過剰な品質やサービスが横行しました。

その波は、知らず知らずのうちに、社内に浸透しているのです。

いまのうちに改め、

過剰品質の原材料はランクを下げる、

過剰なサービスをやめて、お代を頂くように変える、

という方向へと見直してほしいのです。

 

インフレ局面が近づく今、

これまでの製品・サービスを放置していては、

粗利が下がり、営業利益が減り、キャッシュフローが縮むだけです。

自社の売り物の中身を見直し、

インフレ局面でも、

稼ぐ商品・サービスとしてほしいのです。

 

(古山喜章)

2022年2月17日 (木)

インフレが近づいてきた④

日本経済新聞の紙面を見ていると、

「金利上昇」「コスト高騰」の文字を見ない日が

なくなってきました。

特にアメリカでは、進むインフレの流れを抑える

金融政策へと動き始めました。

その流れはやがて、日本にも近づいてきているのです。

 

④少資源化の技術を磨く、ロスを減らす

 

かつて、石油ショック後の日本において、

省エネや省資源、燃費向上等の技術開発がどんどん進みました。

環境への配慮を考えたわけでなく、

原材料や資源が高騰するなかで、

いかにして少ない資源で品質の維持向上を図り、

ロスを減らして原価を下げるか、

ということに、創意工夫がいかんなく発揮されたのです。

自動車であれば、燃費がどんどん良くなりました。

 

要は、その時の環境を受け入れながら、

各企業がどうにかして生き残る、

ということに知恵を絞り続けたのです。

厳しい環境のなか、そうせざるを得なかったのです。

その結果が、それまでは“信用できない品質”と言われていた、

メイド・イン・ジャパンの地位を、大きく向上させたのです。

80年代の外国映画では、日本製品がやたら登場します。

それだけの地位を確立したのです。

 

この度のインフレでも同様に、

創意工夫を凝らして技術革新・開発できる会社が、

生き残るのです。

これまでと同じ製品を作るのに、動かすのに、

使う資源量やエネルギーを、もっと減らせないのか、

という技術革新が必要になるのです。

 

インフレ局面では、モノや資源の値段が上がるのです。

使う資源やエネルギーを減らすことで、

特にメーカーなどの中小企業は、

新たな生き筋を見出してほしいのです。

メイド・イン・ジャパンの底力を発揮できる会社が、

激変の環境を乗り越えるのです。

 

「残念ながら、うちにはそんな人材がいません…。」

と嘆いてばかりいても進みません。

それであればと、

大学や他の研究機関や企業と連携して、

技術開発に取り組む中小企業もあるのです。

年収3000万円の高額報酬で専門技術者を雇う中小企業もありました。

 

ただしそのためには、日ごろから強い財務体質を築き、

十分な研究開発投資をできる資金力が、必要になります。

やはり何事にも、おカネが必要なのです。

だから、財務を常々うるさく言うのです。

 

(古山喜章)

2022年2月16日 (水)

インフレが近づいてきた③

日本経済新聞の紙面を見ていると、

「金利上昇」「コスト高騰」の文字を見ない日が

なくなってきました。

特にアメリカでは、進むインフレの流れを抑える

金融政策へと動き始めました。

その流れはやがて、日本にも近づいてきているのです。

 

③在庫を持ち過ぎない

 

インフレになると、モノの値段が上がります。

そうなると、こんな声が出てきます。

「どうせ値上がりするのなら、

 いまのうちにできるだけたくさん買っておいたほうが

 いいんじゃないでしょうか?」

 

確かに、これまでの標準在庫の1.5倍程度は、

在庫を積み増しても構わないでしょう。

しかし、過剰な在庫を抱えることは、危険です。

というのは、多くのモノについて言えるのは、

皆が同じ考えで抱え込み始めると、今度は値下がりが起きる、

値上がりはいつまで続くかわからない、

ということです。

その値下げ局面で、大量の在庫を抱えていると、

在庫は停滞し、資金繰りが一気に悪化するのです。

 

しかも、

銀行借入までして大量に買い込んでいたら、大変です。

在庫は動かず、売れないのに返済だけがどんどん迫りくるのです。

社長の頭のなかは、資金繰り一色に染まってしまいます。

 

安く調達できるうちにと思い、銀行借入をしてまで、

材木をたくさん仕入れた、

マスクを大量に買い込んだ、

先物買いで大量のドルを買い込んだ

等といったパターンで相場が崩れて在庫が滞り、

倒産の危機に追い込まれた、

という中小企業が私たちの周りにも、たくさんあったのです。

 

だから、インフレ局面であっても、

危険水域を超える程の在庫を抱えないでほしいのです。

やがて相場が転換する動きに変わっても、

そのマイナスを数カ月で吸収できる程度の在庫量に、

押さえるべきです。

ましてや、多額の銀行借り入れまでして、

過剰な在庫を抱えることは、避けてほしいのです。

やはり在庫の持ち過ぎは、財務を駆逐するのです。

 

(古山喜章)

2022年2月15日 (火)

インフレが近づいてきた②

日本経済新聞の紙面を見ていると、

「金利上昇」「コスト高騰」の文字を見ない日が

なくなってきました。

特にアメリカでは、進むインフレの流れを抑える

金融政策へと動き始めました。

その流れはやがて、日本にも近づいてきているのです。

 

②回収期間を縮めておく

 

私たちはこれまでも、

「売上の回収期間を縮めなさい。」

「早く回収しなさい。」

「資金繰りに困るのは、回収が遅いからだ。」

と言い続けてきました。

 

近づくインフレ環境に備えるなら、

回収を早くするということが、ますます大切になってきます。

インフレ局面では、お金の価値は下がる流れになります。

逆に、モノの価値は、モノにもよりますが、上がる流れになります。

とりわけ、原材料を調達する場合など、

回収が遅いほど、回収した現預金を有効に活用できない、

ということになってゆくのです。

 

売ってすぐに回収した1000万円と、

売って4ケ月後に回収した1000万円では、

買えるモノの量が、モノの値上げ局面では減ることになるのです。

4ケ月も経って回収していたら、1000万円のお金の価値は、

売った時よりも下がっている、ということなのです。

 

だから、インフレ環境においては、

お金の回収をなおのこと、早くしておいてほしいのです。

極端なインフレはないにせよ、

多くのモノが値上げ傾向にあることは、実感されているはずなのです。

 

それにはまず、月末締めで、

回収まで3ケ月以上の会社をピックアップし、

リスト化することです。

そのような会社が複数あるのなら、

取引額の大きい会社から、

回収期間短縮の交渉を進めてゆくべきなのです。

 

概して、回収期間の長い会社は、受取手形のケースが多いです。

受取手形の決済期限は、

2024年には120日から60日に短縮されます。

続いて2026年には、紙の手形は廃止されます。

このような制度改定も、

回収期間短縮の足がかりとして、活用すればよいのです。

 

インフレ局面では、

回収が遅い会社は資金的に痛手をくらいます。

いずれにせよ、売上代金の回収は早いほうがよいのです。

それであれば、

回収期間の長い取引先には、すぐにでも、

期間短縮の交渉に、動いてほしいのです。

 

(古山喜章)

2022年2月14日 (月)

インフレが近づいてきた①

日本経済新聞の紙面を見ていると、

「金利上昇」「コスト高騰」の文字を見ない日が

なくなってきました。

特にアメリカでは、進むインフレの流れを抑える

金融政策へと動き始めました。

その流れはやがて、日本にも近づいてきているのです。

 

①現預金を持ち過ぎない

 

ガソリンが上がり、あらゆる輸入原材料が上がり、

インフレの波は、じわじわと近づきつつあります。

 

デフレ環境では、モノの価値が下がりました。

が、インフレでは、お金の価値が下がります。

余分なお金を持ち過ぎていると、

そのお金で買えるものが少なくなってゆく、ということです。

 

「いざという時のために、いまのうちに現預金をためてます。」

というのが、これまでよく聞く経営者のセリフでした。

しかしそれは、デフレ環境で、モノの価値が下がるから、

できたことだったのです。

 

インフレ環境でそんなことをしていると、

いざという時にお金の価値が下がり、買えるものは減るのです。

なので、

これからのインフレ局面で、お金を持ち過ぎているのは、

資金の活用効率を悪化させるだけなのです。

 

これまでも、

「過剰な現預金があるなら借入金を返しなさい。」

と言い続けてきましたが、

なおいっそう、今のうちに取り組んでほしいのです。

 

必要な時に、必要なお金を借りれるようにしておくことが、

ますます重要になってきます。

そのためには、財務体質を健全なものにし、

銀行格付け(スコアリング)を高くしておく、

当座貸越契約の枠を確保しておく、

といったことが、今のうちにできる対策となるのです。

 

30年もデフレ環境が続いたなかで、

インフレへの対策と言われてもよくわからない、

ということもあろうかと思います。

インフレ下での経営は初めて、という社長も多いはずです。

来るべくインフレに備えて、

今からできる対策を、考えてゆきたいと思います。

 

(古山喜章)

2022年2月10日 (木)

少人数私募債のスキームが否認された④

少人数私募債の金利が否認された、

ということで、アドバイスを欲しい、と言われました。

 

金利が不相当に高くないことについては、

昨日、お話したとおりです。

永久劣後債の実績を出して、主張しました。

 

もう1つの質問は、

この会社は、自己資本比率が90%で、

無借金経営を維持しているのに、

なぜ、会長からお金を借りる(私募債を発行する)必要があるのか?

ということです。

 

会長からお金を借りる、

経済合理性がないでしょう、

ということでした。

 

これについては、

「自己資本増強とM&A資金確保のため」

と答えてもらいました。

 

銀行格付等では、経営者引受少人数私募債は、自己資本としてみなされます。

そして、退職金の落ち込みをカバーするためにも、

自己資本を厚くしておきたい、経営判断として、このようにした、

ということです。

 

税務署は、銀行交渉のことなど分かりません。

逆にそこを主張するということです。

 

また、会社としてM&Aも検討しており、資金需要が発生する。

会長もM&Aして業容拡大させることには賛成してもらっており、

有効に活用してほしいということで、資金提供を受けた、

と説明しました。

 

その結果、国税局からの指摘は取り下げられ、

是認されることになりました。

 

(福岡雄吉郎)

2022年2月 9日 (水)

少人数私募債のスキームが否認された③

少人数私募債の金利が否認された、

ということで、アドバイスを欲しい、と言われました。

 

国税局の指摘

「金利が高すぎる」という点については、

ソフトバンクの永久劣後債を事例として挙げました。

この社債の利率は6.8%なのです。

 

少人数私募債は、いわゆる劣後債と同じと捉えており、

この意味で、4.5%という金利は決して高くない、という主張です。

 

劣後債というのは、

金利が高いものの、

発行している会社が破綻した場合には、

弁済順位が最後(つまり、元本が返ってこないリスクが高い)

という社債です。

 

あらためて、少人数私募債には、次の特徴があります。

 

1.長期間償還が不要な状態が続く(具体的には償還期間5年超)。

2.返済順位が劣後(法的破綻時の劣後性が確保されている)

                      

少人数私募債は、通常の貸付とは性質を異にし、

“出資性の強い借入金”です。

(金融用語でいうところの、「資本性借入金」である)

 

①借入金の金利は、0.5%~1.0%

②非上場会社で、出資に対する配当率10%は散見される(2030%の会社も)

⇒少人数私募債は、②の折衷案といえるため、(①+②)÷2 

≒ 5%前後の金利率は、適正範囲内といえる。

このような主張を展開したのです。

 

(福岡雄吉郎)

2022年2月 8日 (火)

少人数私募債のスキームが否認された②

少人数私募債の金利が否認された、

ということで、アドバイスを欲しい、と言われました。

 

国税局の質問事項としては、

・金利が高い

・無借金会社なのになぜ、会長から借金したのか?

・このスキームは、誰の指導でしたのですか?

・その人に、お金は支払っていますか?

 

要は、無借金会社で、

借入をする必要もないのに、

なぜ、会長から高い金利でお金を借りるのか?

ということです。

 

会社からすると、会長への支払利息が増えるということは、

その分、利益が減って、法人税の減税につながりますから、

ここに国税局が目をつけた、というわけです。

 

しかし、質問項目の下2つ目は、

誰か指南役がいるに違いない、ということで、

国税局側も探りをいれた質問でした。

 

まずは、金利が高い、という点ですが、

この会長の私募債金利は、4.5%でした。

私たちは、ふだん、3%~5%くらいは妥当、

と申し上げていますから、この会社も決して高すぎる、

というわけではありませんでした。

 

しかし、税務署の質問は、

「なぜ、借入金利が1%を切るこのご時世に、

おたくの会社は、4.5%も支払っているのか?」

不自然でしょう、ということです。

 

確かに、私たちの顧問先では、

0.2%台、安いと0.1%台の金利で資金調達しています。

私募債の金利の高さはどう説明すべきか?

 

一つ、良い事例があったのです。

 

(福岡雄吉郎)

2022年2月 7日 (月)

少人数私募債のスキームが否認された

昨年、一本の電話が入りました。

 

「会長、ごぶさたしています。お元気ですか?」

 

「まぁ、おかげさまで、事業も忙しくしています。」

 

「ところで、突然、どうされましたか?」

 

「いやね、いま、国税局の税務調査がはいっとるんです。

大阪国税局ね。期間は、1ヶ月かな。5年ぶりくらいですわ。」

 

「あぁ、会長、退職金もお取りになりましたからね。

そっちのほうは大丈夫ですか?」

 

「えぇ、そっちのほうは、特に指摘はなしですわ。

しかしね、一つ、少人数私募債ってありましたわね。

あれが、いま、問題になっとるんですわ。」

 

「そうですか、何が問題になっているのですか?」

 

「金利が高いとか、色々と言われてますね。

あとで、質問事項送るんで、一回みてくれませんか?」

 

私が直接お手伝いしたわけではないのになぁ・・・

と思いながら、質問事項に目を通すことにしたのです。

 

そこには、次のような質問がのっていたのです。

 

・金利が高い

 

・無借金会社なのになぜ、会長から借金したのか?

 

・このスキームは、誰の指導でしたのですか?

 

・その人に、お金は支払っていますか?

 

(福岡雄吉郎)

 

 

(福岡雄吉郎)

2022年2月 4日 (金)

株式はなぜ、思わぬ方向に分散してしまうのか⑤

“分散した株式をどうすればよいのか…。”

という悩みをお持ちの経営者が、ICOには数多く相談に来られます。

その際、買い戻す前にまず、

なぜそうなったのか、をお聞きします。

そこには、さまざまな理由が現れてくるのです。

 

⑤言われるがままに捺印してしまっていたから

 

株式が誰かに譲渡されるには、多くの場合、

会社は取締役会で譲渡承認をした議事録を残します。

また、身内間での譲渡に関わる譲渡なら、

譲渡契約書やそのコピーを会社が保管しています。

 

ところが、

「知らない間に株式が他の人に一部、動いています!」

という、信じられないケースが、実際にあったのです。

「知らない間に、といっても、譲渡承認の議事録とか、

 あるでしょう?」と社長に聞くと、

「いやあ、全く記憶にないですね。

 別表2の同族判定の資料を見たら、

覚えのない人が株主に入っていたので、びっくりしたんです。」

と言うのです。

「何か残っているんじゃないですか?よく探してみてください。」

とその社長にお願いしました。

 

数日後、「資料がありました!」との連絡が入り、

コピーを送ってもらいました。

見て驚きました。

何の覚えもない、と言いながら、署名も捺印も入った、

取締役会議事録と譲渡契約書のコピーが送られてきたのです。

「社長!譲渡承認の議事録にも契約書にも、

署名も捺印もしているじゃないですか!」と言うと、

「それが、まったく記憶にないんですよ。

 だいたい、取締役会の議事録なんて、言われるがままに、

 署名も捺印もしていますから、中味なんてよく見ていないんです。」

とおっしゃるのです。

まさに、多くの中小企業の実態が、ここにあるのです。

 

そのケースは、相続対策の一環として、

顧問税理士事務所が動き、議事録を作成して、

社長に署名・捺印をもらっていたのです。

「信用している人から言われたことなので、

中身までは十分に見ていなかったです。」

とのことだったのです。

 

取締役会や株主総会を、

現実に開催している中小企業は少ないです。

それでも、議事録の内容くらいはチェックし、確認すべきです。

中味がよくわからないのなら、議事録を作成した人物に、

説明を求めるべきなのです。

 

その社長は、

「自分は株式のことなど、あんまり気にもせず、

 人任せにしてきました。失礼しました。

今後はしっかりとチェックします。」

とのことだったのです。

 

あまりよく理解せず、議事録に署名・捺印をして、

いつの間にか株式が思わぬ人の元に渡っていると、

事と次第によっては大変な事態になるのです。

今回の事例の場合は、その株主からスムーズに買い戻せました。

が、そんなにすんなりゆかない場合も、絶対にあるのです。

社長の立場であれば、どのような書類も、

内容を理解・確認した上で、捺印してほしいのです。

 

(古山喜章)

2022年2月 3日 (木)

株式はなぜ、思わぬ方向に分散してしまうのか④

“分散した株式をどうすればよいのか…。”

という悩みをお持ちの経営者が、ICOには数多く相談に来られます。

その際、買い戻す前にまず、

なぜそうなったのか、をお聞きします。

そこには、さまざまな理由が現れてくるのです。

 

④相続対策になると言われて…

 

「後継者へ上手に株式を移行させたい。」

という相談を受けると、まずは株主名簿を見せてもらいます。

そのときに、ドキッとすることがあります。

名簿の中に、“投資育成会社”が入っているときです。

何らかの相続対策を進める上で、やっかいな存在だからです。

 

「どうして投資育成会社にもってもらったんですか?」

とお聞きします。最も多いのは、

「いやぁ、相続対策になると言われて…。

 それに、経営には一切、口を出しませんから、と言うので…。」

といったお返事です。

概ね、全株式の10%~20%程度、

投資育成会社が社長から額面で買い受けた、

というパターンです。

 

投資育成会社は非同族なので、額面で譲渡することができます。

その分、相続財産としての株式は減ります。

確かにその一面では、相続対策になります。

ただ、本当に一切、口を出さないかと言えば、それはウソです。

大いに口を出します。

 

それも、相続対策で無議決権などの種類株式を導入するなど、

定款変更で資本構成を見直すときなどは、

必ずと言っていいほど、横やりを入れてきます。

要は、進めたい施策をスムーズに進めることが、できないのです。

 

加えて、

「それなら会社で買い戻しさせてもらいます。」と言うと、

「その場合は時価評価でお願いします。」と返してきます。

ある社長が言いました。

「いやいや、会社が買い戻すときは額面で構いませんから、

 と投資育成の担当者もその上司も言ってましたよ。」

「何か書面でも残っているんですか?」

「それはないですけど、

あそこまで言ってたんだから、大丈夫でしょ。」

 

となり、実際に買戻しのお願いに行きました。

すると、次のように投資育成の所長から言われたのです。

「いやあ、5年10年での買戻しは想定していなかったので、

 額面の買戻しはかんべんしてください。

 私たちはもっと長期のスパンで投資をさせていただいてますので。」

と、結局、元が口約束なので、なんの効力もなかったのです。

 

つまり、行きはよいよい帰りはこわい、

となり、投資育成会社の活用は、出口対策に困るのです。

だから、

「経営には一切、口を出しませんから。」

「相続対策になりますよ。」

という、甘い言葉を絶対に信用してはいけないのです。

 

(古山喜章)

2022年2月 2日 (水)

株式はなぜ、思わぬ方向に分散してしまうのか③

“分散した株式をどうすればよいのか…。”

という悩みをお持ちの経営者が、ICOには数多く相談に来られます。

その際、買い戻す前にまず、

なぜそうなったのか、をお聞きします。

そこには、さまざまな理由が現れてくるのです。

 

③早く後継者に渡しておきたかったから

 

「わが社はこれから株価がまだまだ上がりそうなので、

 今のうちに息子へどんどん贈与してゆこうと思いますが、

どうでしょうか?」

等とおっしゃる経営者が時折おられます。

「ところで、息子さんはおいくつですか?」と尋ねます。

「今年10歳です。」

「それは若すぎますよ!やめてください!」となるのです。

 

このように返答するのには、理由があります。

例えば、このような相談があるのです。

「息子から株式を取り戻したいんです。」

「どういうことですか?」

「子供の頃から株式を少しずつ贈与で移動させました。

 ところが、息子はどうも、経営者には向かないようで…。

 このまま息子が継ぐと、会社が傾くに違いないんです…。」

 

と、切実な思いで相談に来られます。

しかもそのような相談に来られる会社の株価は、

往々にして、かなりの高額になっています。

買い戻す、といっても簡単には進みません。

 

それに、買い戻しにすんなり応じる息子さんならまだいいです。

その時点で親子ゲンカの状態に陥っていたら、

買い戻しもスムーズには進まないのです。

 

経営者には、向き不向きがあります。

先代経営者が後継者を嘆く理由もさまざまです。

“自分で何も決めれず、なのになんでも人の責任にします。”

“どうも、素行がよくなく、あれでは誰もついてきません。”

“好ましくない女性と結婚してしまい、先行きが不安なので…。”

“どうもうちの仕事に興味がないみたいなんです。”等々

 

結局、後継者としての資質を見極めることもなく、また、

本人の意思確認をすることもなく、

親の一存だけで株式を子にどんどん贈与してしまった、

そのツケがまわってきた、ということなのです。

 

知らぬ間に株を持たされ、

無理やり後継者の地位に押し付けられた息子にとっても、

たまったものではありません。

早すぎる株式贈与は、不幸をもたらすだけなのです。

わが子を後継者として株式を移してゆくのなら

「会社を継ぎたい」という、息子・娘の意思確認と、

本人の資質を考えてからに、してほしいのです。

 

(古山喜章)

2022年2月 1日 (火)

株式はなぜ、思わぬ方向に分散してしまうのか②

“分散した株式をどうすればよいのか…。”

という悩みをお持ちの経営者が、ICOには数多く相談に来られます。

その際、買い戻す前にまず、

なぜそうなったのか、をお聞きします。

そこには、さまざまな理由が現れてくるのです。

 

②発起人が7人必要だったから

 

かつて、株式会社の設立には、7人の発起人が必要でした。

そのため株主が少なくとも、7人存在してたのです。

とはいえ、多くは大株主がお金を出して名前を借りるだけの、

いわゆる名義株主でした。

 

1990年の商法改正で、

発起人が7人必要、という制度は廃止されました。

しかし、だからといって、

名義株主が自動的に消滅するのではありませんでした。

法的な手順に応じて、

会社が名義株主から株式を買い戻す、あるいは、

誰かが名義株主から買い受ける、ということが必要なのです。

ところが、このような処置がされておらず、

いまだに名義株主の名残りに出会うケースがあるのです。

 

往々にしてもめるのが、

「名義株主になってもらった当時の記録が残っていないです。」

というパターンです。

記録はなく、個々の記憶だけなのです。

名義株主にお金を渡した大株主は、

「株のお金は自分が出しました。」と言います。

一方、名義株主の当人は、

「お金は自分で出したはずだ!」と言います。

金銭消費貸借契約書も何らかの覚書も、残っていないのです。

 

こうなると、どこまでいっても水掛け論です。

真偽はともかく、このような状況に陥ったならば、

素直にお金を払って買い戻すことです。

なんだかんだ言っても、ながらく株主であり続けて、

何の文句も言わなかった方なら、なおのことです。

それなりのお金を出して、会社が買い戻すなり、

すればよいのです。

 

それをケチろうとするから、

またトラブルに発展してしまうのです。

安易に買い戻せない、高額の株価になっているのなら、

別の対策が必要になります。

が、そうでもないのなら、

相手が納得できる価格で買い集めたほうが、

余計なエネルギーを使わずに、その後のことに注力できるのです。

 

(古山喜章)

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