少人数私募債のスキームが否認された④
少人数私募債の金利が否認された、
ということで、アドバイスを欲しい、と言われました。
金利が不相当に高くないことについては、
昨日、お話したとおりです。
永久劣後債の実績を出して、主張しました。
もう1つの質問は、
この会社は、自己資本比率が90%で、
無借金経営を維持しているのに、
なぜ、会長からお金を借りる(私募債を発行する)必要があるのか?
ということです。
会長からお金を借りる、
経済合理性がないでしょう、
ということでした。
これについては、
「自己資本増強とM&A資金確保のため」
と答えてもらいました。
銀行格付等では、経営者引受少人数私募債は、自己資本としてみなされます。
そして、退職金の落ち込みをカバーするためにも、
自己資本を厚くしておきたい、経営判断として、このようにした、
ということです。
税務署は、銀行交渉のことなど分かりません。
逆にそこを主張するということです。
また、会社としてM&Aも検討しており、資金需要が発生する。
会長もM&Aして業容拡大させることには賛成してもらっており、
有効に活用してほしいということで、資金提供を受けた、
と説明しました。
その結果、国税局からの指摘は取り下げられ、
是認されることになりました。
(福岡雄吉郎)
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