根抵当を外す①
お付き合いしている会社で、
株式会社目黒(仮)といいう会社があります。
業種は、サービス業です。
この目黒という会社ですが、
いまから10年ほど前に、潰れそうになりました。
東日本大震災の間接的な影響で、業績は急激に悪化、
債務超過に陥るレベルになりました。
銀行は、メガバンクが創業時からのお付き合いでしたが、
それに加えて、複数の地方銀行、商工中金からも借入を行っており、
明らかな借入過多で、その当時、目黒社長は、
夜も眠られなかったといいます。
ある銀行から呼び出されることは日常茶飯事で、
当時は、相当厳しい言葉、腹の立つ言葉も、
銀行員から投げかけられたといいます。
目黒社長自身の給料も、月に10万円ほどに押さえて、
夫婦一緒に乗り越えようとしてきました。
震災後、目黒は超低空飛行でしたが、
何とか持ちこたえさせることができました。
苦節期のあとには、花が咲き、
直近3年以上は、業績も完全に回復し、
経常利益で1億円以上を出せるまでになりました。
目黒社長の相談はここからです。
「当社は、まだまだ病み上がりで、
できるだけ、会社にお金を残したいんです。
先生の本を読んで、オフバランスをやってみたいと思っています。
実は、本社の土地は、弊社が持っていますが、
簿価2億円あるものの、実際はそんなにありません。
半分もないんじゃないかな。
オフバランスを通じて、財務対策をしたいんです。」
こうして、目黒のオフバランスはスタートしました。
(岡雄吉郎)
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