人を見て策を考える
先日、相談に来られた九州地方でホテル業を営んでいる
九州開発(仮)の嵯峨社長(仮)ですが、
相談内容は、「ホールディングを設立したほうがよいか?」
というものでした。
コロナ禍にあっても、業績はそれほど落ち込まず、
利益もそれなりに出ています。
九州各地にホテルを保有していますが、
1ホテル1社で経営されています。
現在のところは、5社ありますが、
株主は、すべて嵯峨社長100%です。
嵯峨社長いわく
「銀行から色々と提案をもらいますが、
私はこういったことは、よく分からないもので・・・
ただし、このままにしておくと、相続で、
嫁や息子、娘に迷惑がかかる、ということは、わかります。
ホールディングを設立したよいのかどうか、
どうしたらよいのか、アドバイスください」
というものでした。
確かに、株価のことだけ考えれば、
ホールディング設立のほうが、メリットがありそうです。
銀行や税理士の提案もうなずけます。
まず、私から、嵯峨社長に質問します。
「社長、ご家族の状況とか、
今後、継がせる、継がせないとか、
そういったことを教えてください。」
「家族は、嫁と、長女、長男です。
長女、長男には、無理に継がせることは考えてなくて、
現在、2人は、それぞれ東京で働いています。
嫁は、会社の役員にもしていません。
将来は、まだ、何ともいえませんね。
ちなみに、長女は30歳、長男は27歳で、それぞれ独身です」
これを聞いただけでも、果たして本当に
ホールディングが良いのか、検討する必要が出てきました。
(福岡雄吉郎)
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