親の心、子伝わらず④
親であれば、誰しもが「兄弟姉妹仲良く」
と願うところではありますが、
現実にはそうはいかないことも多く、
中には、兄弟で紛争に至る、
あるいは、親子間でさえ、弁護士を使って闘争する、
という事態に陥ることもあるのです。
ケース2
そうかと思えば、ケース2は真逆です。
北陸地方のある電材関係の商社です。
兄が40%
弟が30%
他、役員で30%
という株主構成でした。
兄が社長
弟が専務
兄弟仲は、よくありませんでした。
兄弟の父が今から2年ほど前になくなりました。
生前の父は、
「弟は、兄を支えるように」
と口酸っぱく言っていたようです。
ところが、ある日を境に、
父の願いは、儚いものとなりました。
昨日まで、社長だった兄が、
臨時株主総会、臨時取締役会を招集され、
弟から解任されてしまったのです。
なぜ、そうなったのか、皆目見当がつきませんが、
ここで、問題なのは、兄が持っていた40%の株式です。
今回は、先ほどのケース1とは真逆です。
弟は、兄の株式を買うつもりは毛頭ありません。
しかし、兄としては、何とか換金したい。
そこで、相談がもちこまれたのです。
つくづく思いました。
経営する人が、議決権の51%は持たないといけません。
(福岡雄吉郎)
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