在庫を減らしなさい②
この時期、ショッピングモールや百貨店の実店舗、
加えてネット通販の小売店やアパレル店等を見ると、
セール品の販売が増えていることに気づきます。
要は、そのほとんどが夏物・中元商品の売れ残りです。
“まだ暑いうちに売ってしまえ!”
という気持ちはわかりますが、
いつまでそのような売り方をするのでしょうか。
②販売計画をうのみにしない
多くの場合、
季節商品やブーム商品をどれだけ販売するかは、
営業部門が販売計画をたてます。
そしてその販売計画に基づいて、
生産計画や購買部門が発注をかけてゆきます。
そこで気を付けないといけないのは、
販売計画をうのみにしてはいけない、ということです。
営業部門が販売計画を立てると、
“売りたい”願望が計画数値に反映してゆきます。
販売時期が終わって結果を見ると、
計画どおりに売れた、ということはほとんどないのです。
私もサラリーマン時代、
季節ものの発注には、悩まされました。
販売計画どおりの発注では、ロスが出ます。
なので、
前年と前々年の、計画と実績数値の乖離を見ると同時に、
直近の販売成績の動向を見ながら、
発注・生産数の予測を立てていました。
そのうえで、発注ロットを大きい数と小さい数で、
見積を業者に依頼していたのです。
最初の発注ロットは、そこそこ大きくても構いません。
しかし、販売時期の半分を経過すると、
今度は最終の販売数の着地点を予測します、
そうなると、大きなロットでは対応できなくなります。
なのであらかじめ、小さなロットでも、見積をとっていたのです。
ロットが小さくなると、当然、仕入れ単価は上がります。
しかし、大きなロットで注文しても、
結局売れなかったら、残った分は全部ロスです。
ならば、単価が高くなってもいいから、
ロスを出さない発注に、注力していたのです。
それでも多少のロスが出るのです。
で、最終的に出たロスは廃棄し、棚卸資産除却損として、
特別損失に計上していたのです。
ただ、在庫を減らせば、ロスは減るのです。
営業の販売計画をうのみにせず、
在庫とロスは、最小限におさえてほしいのです。
(古山喜章)
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