常に新たなメシの種を探しなさい②
昨今、物価高騰や人材不足で利益が出ない、
と嘆かれる経営者が多いです。
しかし、いつまでもデフレが続くわけでもないし、
少子高齢化は今に始まったことではありません。
変化を読んで対応する動きが遅いばかりに、
このデフレ終焉のなか、各社苦しんでおられるのです。
②運送業界は運ぶだけでは生き残れない
2022年の現在、企業の倒産数は前年に比べ、増加傾向です。
なかでも増加率の高い業種が、運送業です。
しかしそのような環境でも、
私たちの顧問先には、業績を伸ばしている運送会社があります。
その会社は、関東圏を中心に事業展開をされています。
食品チルド配送に特化し、
大手スーパーマーケット、コンビニ、飲食チェーン等が、
主たる取引先です。
なかでも、他社に先駆けて、
各取引先での構内作業も引き受けることで、付加価値を上げました。
荷物を運んで納品先のトラックヤードで降ろすだけでなく、
その先の、棚や倉庫への陳列・保管まで、引き受けてのです。
忙しい時間帯、入荷作業に手を取られるのは、どことも面倒です。
納品先の面倒なことを、引き受けたのです。
しかし、そのためには個々のドライバーが、
納品先の顧客から信頼される存在でなければいけません。
店舗倉庫のカギを預け、誰もいない時間帯に入ってもらうのですから。
なので、新卒だけでなく、中途採用も未経験者を採用し、
自社の考えと必要な態度・行動をしっかりと教育します。
単なるドライバーではなく、サービススタッフなのです。
ホームページも、運送会社ではほとんど見かけないほど、
動画などを駆使して内容を充実させています。
自社内でトラック輸送の教習施設を構え、
初心者でも十分なトレーニングが可能です。
ここまでしている運送会社は、ないのです。
他にも優秀社員への表彰制度や、社員への福利厚生など、
事業の要であるドライバーを確保する仕掛けが、圧倒的なのです。
世間的に、ドライバーは不足しています。
それは、既存のドライバーを採用しようとするからです。
しかしこの会社では、
未経験者をドライバー兼サービススタッフに育成する、
という仕組みがあるので、ドライバー確保に困らないのです。
自分たちの根幹である、配送業務の後工程を取り入れることで、
この会社は大きく変貌していったのです。
他の事業においても、前工程や後工程を取り入れて、
付加価値=商品力を高めることができないか、
考えてほしいのです。
(古山喜章)
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