常に新たなメシの種を探しなさい④
昨今、物価高騰や人材不足で利益が出ない、
と嘆かれる経営者が多いです。
しかし、いつまでもデフレが続くわけでもないし、
少子高齢化は今に始まったことではありません。
変化を読んで対応する動きが遅いばかりに、
このデフレ終焉のなか、各社苦しんでおられるのです。
④新規売上比率を10%以上で粗利益確保
私たちの顧問先の、ある受託メーカーでのことです。
その会社では、
「3年以内に売り始めた商品が、年間売上の10%以上であること」
を、方針の大きな柱としています。
「同じ会社の同じ商品の受託を長く続けていると、
だんだん売価を下げられたり、
コストダウンを要求されたりして、結局、
粗利益が下がってゆくんです。」
とは、その会社の社長の言葉です。
このことは、下請メーカーの方ならよく実感できると思います。
だからその会社では、絶えず新規開拓に注力し、
新たな取引先への新たな商品、
既存の取引先への新たな商品、
を確保し続けておられるのです。
で、過去3期以内に取り扱いを始めた商品が、
年間売上高の10%以上を構成するようにされているのです。
その結果、下請けの受託メーカーでありながら、
営業利益率は約15%超を維持されているのです。
「15年ほど前は、営業利益率がほぼゼロみたいなものでしたよ。」
と、社長は振り返って述べられます。
「既存の取引先の既存の商品にしがみついて、
新規開拓など、まったくしていなかったですから。
でも、先代から我々の世代に代わって、
このままでは先がないと思い、必死で取り組んできました。」
とのことなのです。
儲からない商品・サービス、儲からない売り先、
回収の遅い得意先、などをことごとく削り、
身の丈を縮めながら、オフバランス等で総資産も圧縮しました。
それと同時に、新規開拓に注力されたのです。
その結果、15年前とは全く異なる、
高収益体質の会社に生まれかわったのです。
短期間ではできないものの、
時間をかけて地道に真剣に取り組めば、道は開けてくるものです。
収益体質を変えるには、時間が必要です。
しかし、時間がかかるからこそ、すぐにでも、
取り組んでいただきたいのです。
(古山喜章)
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