政府系銀行を活用しなさい➂
銀行は大きく二つの系統に分かれます。
メガバンク、地銀、信金など民間の市中銀行と、
政策金融公庫や商工中金の政府系銀行です。
しかし、
この二つの系統の特徴をよく理解して、
資金調達をしている中小企業は少ないのです。
➂余計なセールスに来ない
民間の銀行は、やたらとセールスを勧めにやってきます。
「リターンの有利な投資商品があります。」
「事業承継のお手伝いをいたします。」
「SDGS社債を発行しませんか。」
等など、手を変え品を変え、やってきます。
一度でもそのセールスに応じていると、
なおのこと、“これはチャンスがある”と思わせてしまい、
どんどんやってきます。
そして銀行員のセールスに乗せられ、
会社では不要なデリバティブや仕組債の商品を、
借入をしてまで買ってしまった、大損してしまった、
という例も多々あるのです。
加えて、会社だけでなく、社長個人にも、勧めてきます。
昨日も申し上げた通り、
会社も個人も、民間銀行に預金口座を持っています。
会社の場合は決算書も把握されています。
その中身をみて、セールスにやってくるのです。
セールスの対応には、結構な時間をとられます。
タイム・イズ・マネーからすれば、大きなコストです。
一方、政府系銀行の場合は、
セールスで訪問に来る、ということがありません。
来るのは、業況伺いの時だけです。
融資の返済に向けて、資金を投じた事業の状況はどうか、
といったことを聞き取りに来られます。
これは、民間銀行でも同様のことです。
要は、返済能力に変化がないか、チェックしているのです。
民間銀行の場合は、それに加えて余分なセールスが多いのです。
それがないだけでも、
政府系銀行は余計な時間をとられず、ありがたい存在なのです。
(古山喜章)
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