贈与税はなくならない
先日の日経新聞で次のような記事が出ていました。
ご存じの方も多いと思いますが、
贈与税、相続税を巡る改正のニュースです。
一部では、贈与税がなくなり、相続税に一本化される、
という声もありましたが、
ニュースを見る限り、贈与税はなくならなさそうです。
=====以下、日経新聞から引用します====
財務省は相続・贈与税制度の見直しを検討する。
生きている間に子や孫に資産を渡す生前贈与では現在、
死亡前の3年間は相続財産として相続税に加算して課税する。
この対象期間を数年間拡大する方向だ。
生前の早い段階で贈与を促し、子育てなどでお金の必要な時期に若年層に資産が渡りやすい仕組みを整える。
資産を移す時期によって税負担が変わる影響も抑える。
生前贈与には毎年課税する「暦年課税」と相続時にまとめて税を徴収する「精算課税」の2つがある。暦年課税は年110万円の非課税枠があるが、死亡前の3年間に贈与した分は相続財産としてさかのぼって税をとる。
財務省は2023年度税制改正で、
相続財産として加算する期間を現在の3年間から拡大する方針だ。
政府の税制調査会(首相の諮問機関)で方向性を議論しており、
21日の専門家会合では5~10年間を目安に延長する方向で委員の意見がおおむね一致した。
贈与税と相続税は同じ金額でも適用される税率が異なる。
生前に年110万円までの範囲で贈与する人にとっては死亡前の3年間だけ税負担が重くなるため、病気などにかかる前の税負担が少ないタイミングを選んで資産を移転しようとの意向が働きやすい。
加算される期間が長くなれば前倒しでこうした動きが広がり、若年層にお金が移りやすくなるとの期待がある。
21日の議論では委員から「移転の時期に中立な税制とするには延長が妥当だ」との意見が多かった。
海外では英国で7年、米国では一生にわたって相続財産として課税する。日本では1950年代に税務手続きの制約などから3年という短い期間が設定された経緯があるが、デジタル化の進展で数年の期間延長は可能だとみられる。
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さて、改めて贈与税についてみていきます。
(福岡雄吉郎)
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