銀行とのつきあい方②
円安にコストインフレが続くなか、
中小企業における銀行取引にも、
さまざまな変化が見えてきました。
環境変化が大きい現状、銀行の言いなりにならぬよう、
お気を付けいただきたいのです。
②タイボ(TIBOR)は下がっています
タイボ(TIBOR)は、
Tokyo InterBank Offered Rate の略で、
“東京銀行間取引”と呼ばれています。
東京の銀行間で日々行われている、
お金の貸し借りをする際の取引金利です。
日本経済新聞の金融欄に、毎日その金利が掲載されています。
私たちは常々、
タイボ(TIBOR)+スプレッド(上乗せ)で借りなさい、
と言い続けています。
そのタイボ(TIBOR)の最近の同行をご存じでしょうか。
このような動きです。
画像をクリックして、右下の2022年の動きをご覧ください。
4月1日と10月10日では、
直近の10月10日のほうが、低いのです。
要は、戦争や円安などのこの局面においても、
タイボ(TIBOR)は下がっているのです。
結局、カネ余りの環境は変わらず、
コストインフレであっても、資金需要は膨らんでいない、
ということです。
だからタイボ(TIBOR)金利は今も下がっているのです。
最近、
「そろそろ変動金利のタイボはやめて、
固定金利にしたほうがよいでしょうか」
という質問を受ける機会が出てきました。
インフレ傾向に移ってきたかたといって、
金利がすぐに上がるのではありません。
資金需要が増えてきて、お金が不足してきたときに、
銀行金利は上がるのです。
今のタイミングで、日本の金利は上がりません。
日銀総裁も「金利を上げない」と明言しているのです。
だから今はまだ、
タイボ(TIBOR)+スプレッド(上乗せ)
の考え方で銀行交渉に臨んでほしいのです。
(古山喜章)
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