会社の倒産を避けなければならない! なぜなら社長は地獄の苦しみを味わうのです。
私は「倒産を避けよ!」 とうるさくも申しています。
会社を潰しても何ともなく過ごしていらっしゃる元社長がいらっしゃいますが、ほとんどは大きな悲劇に見舞われるからです。
不動産仲介会社株式会社ニシガキ(仮名)の西垣好男社長が特別養護老人施設で一人ぽっちで亡くなったと言う報を受けました。
西垣社長は二代目社長ですが、創業社長は憲兵上がりの父で、戦後メガバンク▲▲銀行専属の不動産会社として支店開発を一気に引き受け隆盛を極めていらっしゃいました。
自宅は青山にあり、高校・大学とスキーや馬術など絵にかいたボンボンで、恵まれた
リッチな生活をされて、親の跡を継いで事業を後継されたのです。
▲▲銀行の役員陣と人脈をガッチリつなぎ、事業の方も順風満帆でありました。
青山の高級住宅も会社名義、仕事で得た良好な不動産も銀行がバックになり、多くを所有していました。まさに絶頂期の二代目西垣 好男氏でした。
そして、絵に描いた様に毎晩、宴席をもうけ、別宅と個人の生活は乱れていったのです。
そこへあのバブルが弾けて、このメガバンクの▲▲銀行も他のメガバンクに吸収され、役員も総入れ替えされてしまいました。
当然、大借金を平然としていた(株)ニシガキは新たな銀行から返済を求められ、返せるような借金ではなく、たちまち会社は倒産、個人は破産となりました。
妻と離婚、四畳半一間の民間アパートへ、こんな時、前々から患っていた糖尿病が悪化して、50歳で両足切断となってしまったのです。
子供二人は学業もままならず、正に一家離散となって、妻も子供からも憎まれる有様になってしまいました。
市からの生活保護で生活する事30年、最後は特養に入り、入院時は市の厄介になって一人ぼっちで、あの世に78歳で逝ってしまったのです。
経済的に困窮し、家族からも見放され、両足切断の不自由な生活、正に経営者の悲劇を30年間見てきました。
景気の良さはいつまでも続きません。経営者の周りは天国と地獄が隣り合わせであることを多く見てきました。だから毎回 言うのです。
『会社を潰してはなりません!!』
『会社が潰れるのは 借入金の多さです』
(井上和弘)
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