マイナス決算を活用して埋蔵金を掘り起こしなさい②
「今年は原料高と光熱費の高騰で、
どう転んでも決算の当期純利益はマイナスになりそうです。」
という声を聞く機会が、今年は時折あります。
しかし、そのような時にこそ、
取り組んでいただきたいことが、あるのです。
②含み益のある生命保険
生命保険は解約すると、利益が出る、というケースが多いです。
半分損金・半分資産の生命保険なら、
損金計上した分の一部が、解約時の雑収入になります。
全額損金の生命保険を解約すれば、
解約返戻金が全額、雑収入となります。
そのため、当期純利益が出ている状況では、
「解約しても一部が税金で持っていかれるなら、もったいない。」
となり、高額の役員退職金でもない限り、
解約の機会がなかなかないのです。
しかし、どのような業界にも10年や20年に一度、
マサカの坂がやってきます。
どう転んでも今期は最終赤字になる、という時です。
今年度は、原料高、光熱費、運賃などのコストインフレです。
その影響で当期純利益が赤字になる、という会社もあるはずです。
そのような時こそ、
通常時の解約なら利益が出てしまう生命保険を、
解約してしまうのです。
さすがに生命保険解約の返戻金による利益を、
売上高にはしづらいものの、雑収入に加えることは可能です。
そうすれば、せめて経常利益へのプラス要素となります。
建築業界の経営審査、
帝国データバンク、東京商工リサーチなど、
データを調査する団体や民間機関は、経常利益を重視します。
経常利益が大きくなるだけでも、
決算書としての効果はあるのです。
それに、解約返戻金のお金は入ってきます。
資金繰りには、好影響なのです。
当期純利益が赤字になりそうなら、
早めに生命保険の中身を見直し、
解約してもその利益を活かせる保険商品がないか、
チェックしておいてほしいのです。
(古山喜章)
« マイナス決算を活用して埋蔵金を掘り起こしなさい① | トップページ | マイナス決算を活用して埋蔵金を掘り起こしなさい➂ »
「節税対策&決算対策」カテゴリの記事
- 即時償却C型を使いましょう④(2023.01.19)
- 即時償却C型を使いましょう③(2023.01.18)
- 即時償却C型を使いましょう②(2023.01.17)
- 即時償却C型を使いましょう①(2023.01.16)
- 税制改正の行方(追加③)(2023.01.06)
« マイナス決算を活用して埋蔵金を掘り起こしなさい① | トップページ | マイナス決算を活用して埋蔵金を掘り起こしなさい➂ »
コメント