事業承継マサカの坂②
鳥取テクノ(仮称)は、
創業者である米子一郎社長(仮称)から、
甥っ子へのバトンタッチを控えていました。
甥っ子の米子卓也専務(仮称)は、40歳程度、
社長を継がすにはよい年齢でした。
株式については、もともと、
一郎社長が70%、卓也専務が30%でした。
株価が高かったので、
高額の役員退職金を支払って、
株価を下げてから、株式を動かしました。
一郎社長の持ち株は、1株を黄金株(拒否権付株式)として、
残りは、無議決権株式としたうえで、
自分の孫へ譲渡したのです。
こうすると、卓也専務は、
自己負担(持ち出し)なしで、
議決権の99.9%を確保できるようになりました。
1年ほど前にこのプランを実行して、
一郎社長は、取締役会長に
卓也専務は、代表取締役社長に就任したのです。
もともと、一郎会長からは、
卓也社長の素行については、
聞いていました。
一郎会長ご自身は、
創業者でもありますし、
もともと非常に気遣いのできる方でしたので、
どうしても、卓也社長の振る舞いに
気になるところがあったようでした。
事業承継をしてから、
それがより一層目立つようになり、
悶々とするなかで相談に来られたのでした。
(福岡雄吉郎)
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